六道の辻(ろくどうのつじ)は、嵯峨野の大覚寺の南にある地
現世と冥界の境界として、小野篁が冥土通いをしたという伝説がある
東山の六道珍皇寺の辺りにも六道の辻(死の六道)がある
六道の辻は、現世と冥界の境界とされるところ
<福生寺(ふくしょうじ)>
創建の由来などは不詳
平安時代、えん魔大王に使えていた小野篁が、六道珍皇寺の井戸から、冥府へ赴き、
福生寺の井戸から現世に戻ったといわれる
小野篁は、地獄で苦しむ亡者のために罪を受けて救済している地蔵菩薩に出会い、現世に戻り、地蔵菩薩を自ら作り祀ったという
福生寺は、江戸時代に廃絶し、地蔵菩薩は薬師寺に伝えられたといわれる
<生の六道>
冥府に赴いていた六道珍皇寺付近を「死の六道」と称され、
冥府から現世に戻ってきる福生寺付近を「生の六道」と称された
<葬送地>
平安時代、嵯峨野の奥は化野と称される葬送地となっていた
東山にも、鳥辺野と称される葬送地があった
<六道>
六道(ろくどう)は、仏教で説かれる6つの世界のこと
地獄道(じごくどう)・餓鬼道(がきどう)・畜生道(ちくしょうどう)・修羅道(しゅらどう)・人間道(にんげんどう)・天道(てんどう)
人間界で死ぬと、49日間さまよい、7日ごとに供養されることにより、上位の世界に導かれるといわれる
<六道輪廻>
迷いのある生命は死後、生前の行いにより、6つのいずれかの世界に転生し、これら六道で生死を繰り返すといわれる
悟りを開き仏として目覚めれば、入滅後に、この苦しみの輪廻する世界を脱することができるといわれている