堀川第一橋(ほりかわだいいちきょう)(Bridge of HorikawaDaiichi)

上京区にある堀川に架けられている橋

所在地:京都市上京区中立売通堀川第一橋   名所地図情報名所

川:堀川
通り:中立売通

石橋
橋長14m
幅員8.2m
真円型(石造アーチ橋)

江戸時代:中立売橋(なかだちうりばし)

京都市指定有形文化財
土木学会「選奨土木遺産」認定

 堀川第一橋(ほりかわだいいちきょう)は、上京区にある堀川に架けられている橋

 江戸時代に設置された木造の「中立売橋(なかだちうりばし)」が由来

 通水部分が、世界的にも数少ない真円型・全円型の石造アーチ橋

【堀川第一橋の歴史・経緯】

【堀川第一橋】

 中立売通の堀川にかかる橋

 北側に車道用の橋、南側に歩道用の橋がある


 <構造>
 通水部分が世界的にも数少ない真円型・全円型の石造アーチ橋
 (全円型:アーチが川底まで伸びて完全円になっている)
 現在は、堀川の整備におり、円形アーチの下半分が地中に埋められており、半円アーチのように見える

 欄干も、伝統的な和風意匠になっていて、擬宝珠があり、その上には菊の紋章が彫られている

 親柱の刻銘により、愛宕郡白川村(現在の左京区白川)の石工が、工事に関わったことが判明している

 東詰南側の親柱には、
 「京都府知事長谷信篤 京都府祭事槇村正直 建築主任京都府一二等出仕中村孝行」と刻まれている
 (長谷信篤は、初代京都府知事槇村正直は、2代京都府知事

 壁石には、建設工事当時に豊国神社が建設されていた東山大仏跡(方広寺)の蓮台の石が転用されたといわれる


 <名前の由来>
 京都市内で、木橋を永久橋に架け替えた最初の橋
 (永久橋:鋼橋やコンクリート橋など、ある程度の長期間にわたって架け替えが必要ない橋)

 京都市内の公儀橋で、永久橋に架け替えられた橋としては現存最古の橋
 (公儀橋(こうぎばし):江戸幕府の経費で架設、架け替え、修復が行われた橋)


 <中立売橋(なかだちうりばし)>
 堀川第一橋の旧称
 江戸幕府により設置された公儀橋として公金により改架、修繕が行われる
 京都御所二条城を結ぶ道筋に架かる重要な橋とされていた
 橋の長さは7間4尺(約15m)、幅員4間5尺(9.4m)
 擬宝珠高欄付き
 橋詰には車留が設けられており、公用以外の通行は禁止されていた

 洛中洛外図には、後水尾天皇が二条城へ向かうため、中立売橋を渡る様子が描かれている

【その他】

 <堀川第二橋>
 下立売橋
 堀川第一橋の翌年に、数百m下流に架けられる
 石造アーチ橋
 堀川第一橋を「鶴の橋」、堀川第二橋を「亀の橋」と称されていた


 <伏水街道第四橋>
 伏見区深草直違橋北一丁目
 同時期に施工された石橋で、同様の真円・全円型アーチ橋


 <京の七夕
 かつて市電が走っていた中立売通の堀川第一橋付近に、市電を描いた京友禅の型紙が展示される

【堀川第一橋へのアクセス】

 市バス 堀川中立売 下車すぐ


【京都検定 第17回1級】

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