鯖街道(さばかいどう)は、若狭地方で獲れた魚介類を京都に運ぶために整備された街道
特に鯖が多く運ばれたため、「鯖街道」と称するようになったといわれる
当時は、現在の国道367号ではなく、大見尾根を経由する山道だった
現在も、国道367号沿線には、鯖寿司を生業とした店が多く存在する
小浜から京都へ魚介類を京都に運ぶルートは、若狭街道の他にもいくつかある
行商人たちは、海産物を入れた籠を背負って約80kmの山道を一昼夜かけて歩いて運んていた
<大原口(おおはらぐち)>
寺町今出川の交差点の北西角に道標が立っている
かつては、この付近が「出町」と称され、「出町口」とも称された
旧出町(大原口)は、若狭街道の起点にあたり、京の七口の一つとされる
<鯖寿司>
鯖は「生き腐れ」と称されるほど腐りやすく、鮮度維持のための加工技術も発達した
若狭湾で取れた鯖に塩をまぶし夜通し運ぶと、ちょうど良い味になって京に着いたといわれる
「京は遠ても十八里」と歌いながら寝ずに歩き通したといわれる
<日本遺産>
「海と都をつなぐ若狭の往来文化遺産群 〜御食国若狭と鯖街道〜」
2015年(皇紀2675)平成27年
文化庁により、日本遺産の最初の18件の一つとして認定された
<鯖街道ウルトラマラソン大会>
小浜市から京都市出町柳まで約76kmを走り通すマラソンが、毎年開催されている
ルートの大半が未舗装路で高低差が大きいことから
「ウルトラ山岳マラソン鯖街道マラニック(マラソン+ピクニック)」とも称される
<熊川宿>
小浜から三里半(約15km)のところにある宿場
約1kmにわたり統一した町並みが保存されており、
重要伝統的建造物群保存地区に指定されている
<御食国(みけつくに)>
奈良時代
若狭は、宮中に御贄(みにえ)を供給する「御食国(みけつくに)」と称された
平城京からは、魚を米飯とともに漬けて発酵させた「なれずし」と記された木簡も見つかっている