<糸割符制度(いとわっぷせいど)>
江戸時代
生糸(白糸)の輸入を、特定の商人集団に一括輸入する独占的輸入権と国内商人への独占的卸売権を与えた制度
中国産生糸を主とする生糸(白糸)を、長崎に来航するポルトガル船、唐船などから輸入するにあたり、
幕府の指名業者である糸割符仲間が、固定価格で一括購入し、仲間内や幕府指定の特許商人に分売した
固定価格は、糸割符仲間の代表者(糸年寄)と外国商人との折衝で決められた
江戸幕府はこの制度により、外国商人が得ていた利益を幕府御用商人に与え、
購買競争の排除、生糸輸入価格の高騰を抑制し、国内価格を操作して利益を得ようとした
長崎奉行に、外国船の積荷の検査や、商品の価格決定の監督などを行わせた
<糸割符(いとわっぷ)>
糸割符仲間の権利を示す証札
<五カ所商人>
白糸割符を与えられた京都・堺・長崎、後に加わった、江戸・大坂の商人集団(糸割符仲間)のこと
糸割符に参加できた都市はいずれも天領都市だった
後に、参加を許可された平戸は、
オランダとの貿易で莫大な収入を得続けていた権利が幕府により剥奪され、その代償として許可された
外国人商人は、パンカドpancado(ポルトガル語)、パンカダpancada(スペイン語)と称された