常盤御前(ときわごぜん)は、平安時代末期の女性
近衛天皇の中宮 九条院(藤原呈子)の雑仕女で、聡明で絶世の美女であったといわれる
生没年・経緯などが不詳だが、「平家物語」「平治物語」の軍記物語や「尊卑分脈」など、多くの小説に登場する
河内源氏6代目棟梁 源義朝の側室となり、牛若丸(源義経)など3人、大蔵卿 藤原長成(一条長成)との間に2人の子供をもつ
<源光寺>
右京区常盤にある
常盤御前の生地であり、御前が営んだ庵の跡地といわれる
常盤御前のお墓もある
<常盤井(ときわい)>
伏見区桃山常盤町
伏見の名水の一つだった
常盤御前が、今若・乙若・牛若(源義経)を連れて大和国に落ちのびる途中、この井戸で足を洗ったといわれる
国道24号線の拡張工事で破却され、井戸の井筒は、御香宮神社の弁天社前の石橋に転用された
<常盤井碑>
紫野の北大路通から智恵光院通を下った住宅街の中にある石碑
茶の湯都七名水の一つだった
常盤御前が利用していたため「常盤井」「常盤化粧井」と称される
<衣懸塚>
紫野の北大路通から智恵光院通を下った住宅街の中にある塚
常盤御前が着物を掛けて、常盤井に姿を映して化粧をしたところともいわれ「鏡塚」とも称される
<常盤御前就捕処>
伏見区西奉行町
常盤御前が、平氏から、源義朝との3人の子供を連れて故郷の大和国へ逃れていたが、
都に残った母親が捕らえられたことを知り、平氏六波羅第へ向かうところを平氏に捕らえられたという
<観音寺>
本尊 聖観世音菩薩立像は、常盤御前の守り本尊だったといわれる
<時代祭 時代行列>
源頼朝の死後、牛若丸(源義経)・乙若・今若の3人の子供を連れて、平氏六波羅第へ向かう姿で登場する
<軍記物語>
「平治物語」「平家物語」「義経記」など
<尊卑分脈>
室町時代初期頃に完成したは藤原家・源氏・平氏・橘家など諸氏の系譜集
<幸若舞曲>
「伏見常盤」「山中常盤」「靡常盤」「常盤問答」など
<浄瑠璃>
「鬼一法眼三略巻」など
<歌舞伎>
「一条大蔵譚」など