和気広虫(わけのひろむし)は、奈良時代・平安時代初期の女官
和気清麻呂の3歳年上の姉で、姉弟が護王神社に祀られている
日本で最初の里親制度・施設養護の創始者とされる
<和気広虫>
女帝 孝謙天皇に重宝される
人柄は「貞純で節操に欠けるところがない」と評価された
恵美押勝(藤原仲麻呂)の乱で、連坐して死刑とされた375人の助命を嘆願し、流刑に改めさせた
乱による孤児83名を養育し、夫の姓を与えるなど、わが国最初の里親制度・施設養護の創始者とされる
<護王神社>
京都御所の蛤御門の前にある
祭神「子育て明神」として祀られている
<神護寺>
和気氏の当主であった和気弘世(和気清麻呂の長男)が、伯母に当たる和気広虫(法均尼)の三周忌を行うために、
最澄を高雄山寺に招請し法華会を行った
唐門をくぐったところに和気公霊廟がある
和気清麻呂と姉 和気広虫が祀られていた護王神社跡
<道鏡事件>
女帝 称徳天皇 (孝謙天皇)の寵愛を受け、政治に介入していた僧 道鏡が皇位を狙い、
宇佐八幡大神より「道鏡を皇位につかせたならば国は安泰である」とするお告げがあったと訴える
称徳天皇は、真相を確認するため、和気広虫を派遣しよとするが、病弱であったため、弟 和気清麻呂が派遣される
和気清麻呂は「皇位は皇族に継がせること、道鏡を除くべし」と報告
怒った称徳天皇と道鏡は、和気清麻呂を大隅国(鹿児島県)へ配流、和気広虫は備後国(広島県)に配流する
<護王神社絵巻>
護王神社の烏丸通に面した玉垣に掲げられている絵巻
和気清麻呂と姉 和気広虫の生い立ちや功績、道鏡事件(宇佐八幡宮神託事件)、猪にまつわる故事などが語られている
<時代祭 時代行列>
尼から還俗する時の姿で登場する
奈良朝の上衣、裙(もすそ)、帯を着け、比礼(ひれ)をかけて、団扇を持っている
男女2名づつを、従えている