白山神社(はくさんじんじゃ)(Hakusan Jinjya) 京都通メンバ
所在地:宇治市白川娑婆山   鳥居地図情報鳥居

祭神:伊邪那美命

創建:790年(皇紀1450)延暦9年

京都の自然200選 歴史的自然環境部門選定

 白山神社(はくさんじんじゃ)は、宇治市の白川娑婆山の中腹にある神社

 奈良時代に創建され、平安時代には、後冷泉天皇皇后により建立された白川金色院(こんじきいん)の鎮守社とされた

 白川神社境内より宇治川まで「もみじ谷」と称される
 境内は、京都府「京都の自然200選 歴史的自然環境部門」に選定されている

【白山神社の歴史・経緯】

【白山神社の境内】

 <京都の自然二百選 歴史的自然環境部門選定>
 1995年(皇紀2655)平成7年選定


 <本殿>
 一間社流造、桧皮葺

 <拝殿(重要文化財)>
 桁行三間、梁間三間、一重寄棟造(四柱造)、茅葺、住宅風建築
 組物は四隅に舟肘木、天井は折上小組格天井、床は拭板敷(ぬぐいいたじき)、柱間は、吹寄桟の腰高障子
 1146年(皇紀1806)久安2年
 現在の拝殿が、宇治離宮から移築されたとされる
 1277年(皇紀1937)建治3年 修復される

 <旧金色院 惣門>
 参道に残されている
 4間2間半、蓮華文軒丸瓦
 扁額は、1226年(皇紀1886)嘉禄2年の銘があり、参議 藤原公親筆といわれる

 <九重石塔>
 基礎の背が低く、格狭間がある
 初層軸部に金剛界四方仏の種子が月輪の中に刻まれている
 高さ約4m、花崗岩製
 鎌倉時代南北朝時代の作といわれる
 後冷泉天皇皇后 四条宮寛子(藤原頼通の娘)の供養塔といわれる
 かつては、北の高台に立てられていたといわれる

 <白山橋>
 門前参道の白川に架かる

 <参道石段>

 <幣殿>

 <三社>
 右より
 天満社 祭神:菅原道真
 神明社 祭神:天照大御神天児屋命応神天皇
 愛宕社 祭神:愛宕大神(あたごおおかみ)

 <道祖社>

 <五輪塔>

 <旧坊発掘跡石碑>

 <もみじ谷>
 白川神社境内より宇治川まで
 白川神社は、白川の山里の茶畑・棚田が広がる白川娑婆山の山腹(標高80m)の森にあり、カエデが紅葉する
 紅葉谷には、ツブラジイ・シリブカガシ・クスノキ・イロハカエデなどが見られる

【白山神社の文化財】

 <白川金色院古絵図>

 <白山宮之図>
 宇治茶師 林清泉の作

【白山神社の祭事】

 <祈年祭(春祭)> 3月18日

 <虫干祭(百味御食)> 
 7月18日
 砂持ちや、拝殿の障子の張替が行われる
 砂持ちでは、参道に寺川から上げられた砂が運ばれてまかれる
 社前には、三角錐状の「清め砂(立砂)」が2組作られる


 <新嘗祭(秋祭)>
 10月18日

 18日未明、祭礼に先立ち「百味の御食(おんじき)」と称される神饌が供えられる
 「百味」とは、山林田畑でとれる食物のことをいい、
 稲穂・豆類(金時豆・黒豆・大豆など)・芋類(さつまいも・自然薯・むかご・馬鈴薯など)・きのこ類
 種実類(栗・銀杏・胡桃など)・果実類(柿・梨・みかん・棗・鷹の爪・柚子・橙・野葡萄・ザクロ・花梨など)
 野菜類(大根・百合根・菊菜・水菜・ごぼう・茄子・蓮根・トマトなど)が供えられる

 1970年(皇紀2630)昭和45年頃から、
 白川はお茶の産地であることから、
神饌に、茶の枝(あさひ・京みどり・ごこう・やぶきた・こまかげ・さみどりなど)が含まれるようになる


 <火焚祭> 12月18日

【その他】

 <金色院(こんじきいん)>
 平安時代末期
 後冷泉天皇皇后 四条宮寛子(藤原頼通の娘)により、七間四面に金をちりばめた金色院が建立された
 周囲には、塔頭十六坊が建ち並んでいたといわれる
 明治維新神仏分離 廃仏毀釈により、残されていた堂塔や坊舎が廃絶されてしまう

 白山神社は、金色院の鎮守社とされ、雷除け、歯痛、疱瘡治癒などのご利益が信仰された

【白山神社へのアクセス】

 JR奈良線 宇治駅 徒歩約40分


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