橋姫神社は宇治橋西詰めから徒歩1分程、縣神社の大鳥居をくぐりすぐ左にある
橋は心霊の宿るところとされ、祭神の瀬織津姫神が、「橋姫」と称され、宇治橋の守護神とされていた
瀬織津姫神と、水運の神である住吉明神と並んで祀られている
「源平盛衰記」によると
橋姫は、嫉妬の神さまとして、妬ましい男女を呪い殺す話が記されている
それにちなみ、縁切りの神さまとして、悪縁を切るご利益がある
平等院の北の橋姫神社が、縁切祈願の信仰を集め、
南の縣神社は、縁結びや安産、病気平癒にご利益があるといわれる
源氏物語宇治十帖ゆかりの古跡の一つ橋姫之古蹟
<宇治橋 三の間>
宇治橋の途中にある、一部分出っ張ったところ
もと橋姫神社が祀られていたところ
豊臣秀吉が、ここから茶の湯の水を汲んだといわれている
<摂社 住吉神社>
<丑の刻参り>
「平家物語 剱の巻」によると
ある公家の娘が、激しい嫉妬をして、鬼になることを願い、丑の刻に貴船神社へ参拝する
七日目に、貴船の神より、宇治川に21日間浸かれば鬼になれると神託を受ける
娘は、髪を松脂で固めて五つの角を作り、顔には朱、身体に丹を塗り、頭に松明をつけた鉄輪をかぶって、
両端に火をつけた松明を口にくわえて宇治川に浸かる
娘は、念願通りに鬼になり、人を殺したという
<橋姫伝説>
橋姫の夫が海辺で笛を吹いていると、美しい龍神が現れて、婿にとられてしまう
3年後、ようやく夫の所在が分かるが、もはや夫は戻ることができず、二人は泣く泣く別れることになる
「古今和歌集」には、夫が詠んだ歌が選定されている
「さむしろに 衣かたしき今宵もや 我をまつらん 宇治の橋姫」
<古今和歌集>
「さむしろに 衣かたしき今宵もや 我をまつらん 宇治の橋姫」
<新古今和歌集>
「あじろ木に いさよふ浪の音ふけて 獨や祢ぬる 宇治の橋姫」
<蓮月集>
「橋姫の もみちかさねやかりてまし たびねは寒し 宇治の川風」(大田垣蓮月)