新熊野神社(いまくまのじんじゃ)(ImakumanoJinjya)
所在地:
京都市東山区今熊野椥ノ森町
地図情報
祭神:
伊弉冉尊
配神:
伊弉諾尊、
天照大御神、速玉男、事解男尊
創建:後白河上皇の勅命により平清盛
通称:権現さん(ごんげんさん)
京都十六社朱印めぐりの一つ
新熊野神社(いまくまのじんじゃ)は、京都三熊野社の一つ(新熊野神社、
熊野神社、
熊野若王子神社)
東大路通に今熊野に建ち、巨大な楠(クスノキ)が目印
高倉天皇が中宮徳子(
建礼門院)のために安産祈願をした神社とし、「安産の神様」として信仰を集めている
【新熊野神社の歴史・経緯】
【新熊野神社の境内】
狭い境内に、上・中・下に各四社の十二社が祀られている
<本殿(京都市重要文化財)>
1673年(皇紀2333)寛文13年
聖護院道寛親王により再建される
1835年(皇紀2495)天保6年
大改修が行われ
現在の本殿は、この時に、賀茂御祖神社(下鴨神社)の式年造営後に下付されたもの
<大樟(おおくすのき)(京都市指定天然記念物)>
新熊野神社の目印にもなっている巨大な楠(クスノキ)
「影向(ようごう)の大樟さん(くすのきさん)」「大樟大権現」
1160年(皇紀1820)永暦元年の創建時に
和歌山県の熊野から土砂などが運ばれ移植されたもので、後白河上皇のお手植といわれる
熊野の神々が降り立つ「影向(ようごう)の大樟さん」と称される
後白河上皇がわずらっていたお腹の病が治まったいわれから、「お腹の神様」として信仰されている
<樟龍辧財天>
大樟さんが祀られている
<大樟さんのさすり木>
樟龍辧財天に置かれている
<梛の木(なぎのき)>
新熊野神社の神木
梛の木は、簡単には切れにくいことから、縁結びの樹とされ、二つ仲良く並ぶことから夫婦円満の樹といわれている
梛の木には、災い、病魔、汚れをナギ祓う霊験があると信仰されている
藤原定家の歌、「千早振る遠つ神代の椥の葉を切りに切りても祓いつるかな」
新熊野神社が立つ地名「椥ノ森町」ともなっている
1980年(皇紀2640)昭和55年3月17日
満二十歳になられた浩宮徳仁親王が、樹齢20年の梛の木を植樹された
<結の社(むすびのしゃ)・速玉の社(はやたまのしゃ)>
祭神:ハヤタマノオノミコト(
伊邪那岐命)、ヨモツコトサカノイノミコト(
伊邪那美命)
祭神は、現世の清浄無厄を守るハヤタマノオノミコトと、現世からの罪穢れを祓い清めるヨモツコトサカノイノミコト
現世とあの世を守る熊野信仰の中心となる神々
<中四社>
祭神:アメノオシホミミノミコト(
天照大御神の御子神)、
邇邇芸命(
天孫降臨の神)、ヒコホホデミノミコト、ウガヤフキアエズノミコト
皇祖
天照大御神から初代
神武天皇にいたるまでの神代4代の皇祖が祀られている
<下四社>
祭神:ハニヤマヒメノカミ(土の神)、カグツチノカミ(火の神)、ミズハノメノカミ(水の神)、ワクムスビノカミ(五穀養蚕の神)
生活の源泉と産業を守護される神々が祀られている
<若宮の社>
祭神:
天照大御神、クニノトコダチノキミ(天地創造の神世第一代の神)
結の社・速玉の社・速玉の社の4社を「上四社」と称される
【新熊野神社の文化財】
<八咫烏(やたがらす)の絵馬>
梛(なぎ)の枝をくわえた八咫烏
八咫烏は、神話の中では神武天皇が熊野の山中で遭難をしかかった時に、路を導いたといわれる三本足の鳥
(八咫烏は、日本サッカー協会のシンボルマークにもなっている)
【新熊野神社の祭事】
<歳旦祭> 1月1日
<成人祭 左義長祭> 1月14日
<節分祭> 2月2日〜3日
<紀元祭> 2月11日
<神幸祭> 4月29日
<新熊野祭>
5月5日
鳳輦巡行
子供鼓笛隊、稚児武者列、子供奴連、子供みこし、獅子舞など
縁深い
今熊野観音寺の「御法楽」奉修の儀
<大祓式>
6月30日
夏越祓、茅の輪くぐり
<祖霊祭> 8月15日
<大樟祭> 9月25日
<大樟祭>
10月15日
茅の輪くぐり
<例大祭 鎮座記念大祭> 10月16日
<火焚祭> 11月20日
<天長祭 つなかけ祭> 12月23日
<除夜祭> 12月31日
【その他】
<能楽大成機縁の地>
1374年(皇紀2034)文中3年/応安7年
観世清次が、大和の
猿楽 結崎座を率いて「今熊野勧進猿楽」と称される勧進興行を行ったところ
見物していた室町幕府第三代将軍
足利義満が、その至芸に感激して、観世清次と息子 藤若丸(後の
世阿弥)を
同朋衆に加え、
「
観阿弥」「
世阿弥」と名乗らせたといわれる
【新熊野神社へのアクセス】
市バス 今熊野 徒歩約3分
京阪電車 七条大橋 徒歩約15分
京阪電車 東福寺 徒歩約15分
【京都検定 第9回3級】
【京都検定 第16回3級】
【京都検定 第2回2級】
【京都検定 第8回2級】
【京都検定 第13回2級】
【京都検定 第2回1級】
【京都検定 第5回1級】
【京都検定 第7回1級】
【京都検定 第19回1級】