今宮神社(いまみやじんじゃ)は、大徳寺の北西、北区紫野にある神社
平安時代以前から疫病退散の神さんとして信仰され、都の疫病鎮護の紫野御霊会も行われていた神社
<本殿・拝殿>
1902年(皇紀2562)明治35年
現在の社殿が再建される
<舞殿>
<阿呆賢さん(あほかしこさん)>
手のひらで軽く三度叩くと重く持ち上がらず、願いを込めて三度撫でて持ち上げて軽くなれば願いが叶うといわれる不思議な神占石
強く叩くと怒るともいわれる
<むくろじ>
境内の東南の隅(楼門の東方)にあるムクロジ科のムクロジ
京都市の保存樹
<神門>
南側にある朱塗りの大きな正門
<東門>
東門から参道には、名物菓子「あぶり餅」を売る店が2軒向かい合っている
<太鼓橋>
東門を入ってすぐのところにある、朱塗り擬宝珠つきの小さな太鼓橋
すぐ脇にも小さな石橋が架かっている
境内には、多数の摂社、末社がある
<摂社 疫神社(えきじんしゃ)>
祭神:素戔嗚尊
1001年(皇紀1661)長保3年に本社が移ってきた以前からあったといわれる
「今宮」の名前は、この古い疫神社に対して、「新しい宮」を意味するといわれる
<末社 織姫神社>
祭神:栲幡千千姫命(たくはたちぢひめのみこと)
西陣織業者により織物の始祖とされる神さんが勧請して祀られている
11月11日の「西陣の日」には行事が行われる
<末社 月読社>
祭神:月読命
<末社 宗像社>
祭神:多紀理比賣命(たぎりひめのみこと)、多岐津比賣命(たぎつひめのみこと)、市岐嶋比賣命(いちきしまひめのみこと)
<末社 若宮社(紫野斎院)>
祭神:天津彦火瓊瓊杵尊、高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)
大物主神、大三輪神(おおみわのかみ)
別名:紫野斎院
建立:1694年(皇紀2354)元禄7年
中央は、かつて鷹峯に鎮座した愛宕社を現在の愛宕山(愛宕神社)に遷したとき、分霊として祀られたといわれる
向かって左には、薬子の変で処罰された御霊を鎮めるため祀られたといわれる
向かって右には、歴代の斎王の御霊が祀られている
平安時代、賀茂社(上賀茂神社・下鴨神社)に仕えた未婚の皇女である斎王が住んだ紫野斎院があったといわれる
<末社 紫野大将軍社>
祭神:牛頭天王(ごずてんのう)
平安京の四方に祀られた大将軍神社の一つで北方を司る
<末社 日吉社>
祭神:大山咋神
<末社 地主稲荷社>
<末社 紫野稲荷社>
<末社 織田稲荷神社>
<末社 馬神>
<末社 八社>
諏訪社 祭神:建御名方神、八坂刀賣命(やさかとめのみこと)
鏡作社 祭神:石凝姥命(いしこりどめのみこと)
香取社 祭神:伊波比主命(いはいぬしのみこと)(経津主命(ふつぬしのみこと)
熱田社 祭神:日本武尊(やまとたけるのみこと)
八幡社 祭神:応神天皇、比賣神(ひめのかみ)、神功皇后
住吉社 祭神:底筒男命(そこつつおのみこと)、中筒男命(なかつつおのみこと)
表筒男命(うのつつおのみこと)、神功皇后
事代主命社 祭神:事代主神
大国主命社 祭神:大国主命
<今宮神社御旅所>
毎年5月に開催される今宮祭では、氏子圏を巡行する3基のお神輿がここに集まり鎮座する
能舞台、神輿奉安殿が、登録有形文化財に指定されている
<線刻四面石仏(重要文化財)>
現在は京都国立博物館に寄託
<祈年祭> 2月17日
<やすらい祭(無形民俗文化財)>
4月の第2日曜日
疫社の例祭
桜が散るころに疫病が流行したため、花の霊を鎮め無病息災を祈願した「鎮花祭」として始まったといわれる
京都三大奇祭(広隆寺の牛祭、鞍馬の火祭)の一つ
行列の花傘の下に入ると病気にかからないといわれている
「安良居祭(やすらいまつり)」とも記される
<今宮祭>
5月5日:神幸祭 「おいで」と称される
5月15日に近い日曜日:還幸祭 「おかえり」と称される
<七夕祭>
8月7日
織姫神社の例祭
「おりひめさん」と称される
<例大祭>
10月9日
東遊び、前夜祭には御神楽などが奉納される
<西陣の日の祭>
11月11日
織姫神社の例祭
<新嘗祭>
11月 23日
<稲荷祭・火焚祭>
12月第1日曜日
地主稲荷社
<あぶり餅>
東門を出た所に、名物菓子「あぶり餅」を売る店が2軒向かい合っている
やすらい祭の名物でもあり、食べれば疫病が祓えるといわれる
<紫野御霊会>
祇園御霊会(八坂神社)、下御霊神社などとともに盛大に行われていたといわれる