入野神社(いりのじんじゃ)は、大原野の善峰川の長岡橋の北にある神社
かつて、現在の大原野神社の地に祀られていたといわれ、大原野神社の祭神と同じ4神が祀られている
上羽村の産土神さんとして崇敬されている
延喜式神名帳に記載されている式内社小社 入野神社とされる
周囲の田畑の間の畦道のような通りを北側から通って、木々が覆う境内へ入る
<石鳥居>
<本殿>
瑞垣に囲まれた覆屋の中にある
一間社流造、瓦葺
「入野社 春日大明神」の扁額がかかっている
<摂社 道租神社>
参道の左側(北側)にある
祭神:猿田彦大神
瑞垣に囲まれている
<摂社 太神宮>
参道の左側(北側)にある
祭神:天照大御神
瑞垣に囲まれている
<在原業平父母塔>
境内の西、西方寺付近にある
付近の十輪寺に隠棲していた在原業平の父母の塔といわれる
<蔵王寺跡>
境内に神宮寺の蔵王寺があった
明治政府の神仏分離 廃仏毀釈により、公民館になってしまったといわれる
<例祭>
2月22日に近い日曜日
遺稱お弓
男子が15歳になると烏帽子儀を行い、弓を射る元服式が行われていた
現在は、弓が傷んだために中止されている
<八朔神事>
9月1日
お千度詣が行われる
<大原野神社>
かつて、現在の大原野神社の地にあったといわれる
また、大原野神社の御旅所になったともいわれる
現在は、大原野神社と同じ祭神を祀っている
<入野(いりの)>
かつては「納野」とも称された
「入野」とは、人が多く入ってきた野の意味があるといわれる
この地を詠んだとされる歌
「剣の後 鞘に納野に 葛引く吾妹 眞袖もち 着せしむかも 夏草苅るも」(柿本人麻呂)「万葉集」巻七
「さを鹿の 入野のすすき 初尾花 いづれの時か 妹が手まかさ」(作者未詳)「万葉集」巻十
<古墳>
境内周辺には、古墳時代後期の古墳が多くある