多賀宮(たかのみや)は、伊勢神宮の豊受大神宮(外宮)の境内別宮
正宮前の御池からの川にかけられている亀石を渡り、正面の檜尾山への98段の石階を上がったところにある
別宮とは正宮の「わけみや」の意味があり、正宮に次ぎ尊いとされ、外宮の第一別宮とされる
<豊受大御神荒御魂(とようけおおみかみのあらみたま)>
外宮の祭神の豊受大御神の荒御魂(あらみたま)が祀られている
神さんの御魂(みたま)の穏やかな姿を「和御魂(にぎみたま)」、大きな神威を現される姿を「荒御魂」と崇敬される
豊受大神宮(外宮)の第一別宮とされる
外宮には、多賀宮・月夜見宮・土宮・風宮の4宮があるが、多賀宮がもっとも古く、
多賀宮だけが「止由気宮儀式帳」と「延喜式神名帳」ともに記されている
(他の3宮は後年、宮号宣下により別宮に列せられた)
式年遷宮では、正宮に引き続き斎行され
勅使参向のときには、正宮での神事の後、ただちに幣帛が奉られる
多賀宮は、豊受大神宮(外宮)正宮の南の檜尾山(ひのきおやま)にある
正宮前の御池の横の亀石を過ぎ、土宮と風宮の間にある石段を98段登ったところに本殿がある
<本殿>
外宮に準じた様式
萱葺・神明造・外削の千木・奇数の5本の鰹木を持つ
南面している
<古殿地>
遷宮のための新御敷地は東西に隣接している
<多賀宮遥拝所>
足腰が悪く別宮がある丘に登れない者のために、御池のほとりに遥拝所が設けられている
<忌火屋殿跡>
多賀宮専用の忌火屋殿があったが、明治時代に廃止された
<亀石>
正宮から別宮へ向かうときの御池の川のかかる橋
一枚岩で、亀に似ている
高倉山の天岩戸の入口の岩を運んできたものといわれる
外宮正宮に準じた祭事が行なわれる
祈年祭・月次祭・神嘗祭・新嘗祭では、皇室からの幣帛(へいはく)があり、
勅使は正宮に続き、外宮の別宮のうち多賀宮のみに参行される
<祈年祭(きねんさい)>
2月17日〜23日
神饌を奉納し五穀の豊かな稔りをお祈りする大御饌の儀と、勅使が参向して奉仕される奉幣の儀の2つの神事
<月次祭(つきなみさい)春>
神嘗祭とともに「三節祭」と称され、最も重要な祭事の一つ
6月15日 22時から外宮
6月16日 2時から外宮、22時から内宮
6月17日 2時から内宮
25日まで別宮・摂社・末社・所管社で行われる
<神嘗祭(かんなめさい)>
最も重要な祭事の一つ
10月15日 17時から内宮で御卜
10月16日 12時から外宮で奉幣の儀
10月17日 12時から内宮で奉幣の儀
<新嘗祭(にいなめさい)>
11月23日から29日
宮中で天皇が新穀を神々に奉られ、また自らもお召しあがられる大儀が行われるに際して、
神宮へ勅使を派遣されて、奉幣の儀が行われる
<月次祭(つきなみさい)冬>
神嘗祭とともに「三節祭」と称され、最も重要な祭事の一つ
12月15日 22時から外宮
12月16日 2時から外宮、22時から内宮
12月17日 2時から内宮
25日まで別宮・摂社・末社・所管社で行われる
<年越大祓>
12月31日