貴船神社(きふねじんじゃ)は、鞍馬山の貴船にある神社
全国に約500社ある貴船神社の総本宮
樹木を育成する神の木生根(きぶね)(木生嶺)の神
祭神の高龗神は、雨水をつかさどる神さんで、賀茂川の水源地にあたる水神として崇敬を集め、
祈雨八十五座の一つとされる
9月中旬〜10月中旬、貴船に多く自生していたため「貴船菊(きぶねぎく)」とも称される秋明菊の名所
紅葉の名所でもある
<本宮>
祭神は、晴雨を司る高龗神
「罔象女命(みずはのめのみこと)」「貴布祢明神(きふねみょうじん)」とも称され、いずれも水の神さん
水の神さんとしての崇敬を集め、賀茂川の水源を預かる「治水神」「川上の神」とも称される
都の丑寅の鬼門の方角にあたり、邪気の侵入を防ぐ神さんでもあった
祈雨八十五座の一つ
<奥宮>
祭神は、闇淤加美神(船玉命)
高龗神と闇淤加美神とは同一神で、対の神さんとされる
水の信仰とともに、火を鎮める水の力により火伏信仰もある
貴船川に沿って、南(下流側)から本社、結社(中宮)、奥宮と縦に社殿が続いている
境内は4万1000坪ある
<本殿>
<拝殿>
<権殿(ごんでん)>
<石庭(せきてい)>
<御神木の桂>
<春日灯籠>
<南門>
<手水舎>
<ご神木の桂(カツラ)>
<齋庭(ゆにわ)>
<神馬像>
<龍船閣>
<末社 祖霊社>
<末社 牛一社(ぎゅういちしゃ)>
<末社 川尾社(かわおしゃ)>
<末社・鈴鹿社(すずかしゃ)>
<鈴鹿谷>
<鈴鹿橋>
<鏡岩(かがみいわ)>
<一の鳥居>
<二の鳥居>
<末社 梶取社(かじとりしゃ)>
<末社 梅宮社>
<末社 白石社>
<末社 白髭社>
<梶取橋>
<貴船川>
<蛍岩(ほたるいわ)>
<梅宮橋>
<蛇谷橋>
<烏帽子岩(えぼしいわ)>
<奥ノ院橋>
<ご神木の大杉>
貴船口から2.5Km、貴船神社本宮から500mのところにある旧本宮跡
<三の鳥居>
<神門>
<奥宮本殿>
<奥宮拝殿>
<御船型石>
<船形石>
<奥宮権地(ごんち)>
<末社 日吉社>
<末社 吸葛社(すいかずらしゃ)>
<末社 鈴市社(すずいちしゃ)>
<末社 二ッ社(ふたつやしろ)>
<思ひ川>
<つつみが岩>
<奥宮の桂(京都市指定天然記念物)>
<奥宮相生大杉>
<奥宮の杉並木>
<御神木 連理の木(れんりのき)>
<奥宮の橡(とち)>
貴船神社本宮より上流300mのところにある
祭神:磐長姫命(いわながひめのみこと)
山側の小高い地にあり、本宮と奥宮の中間にあるため「中宮(なかみや)」とも称される
本社、奥宮の参拝の後に中宮に参拝する
縁結び、子宝祈願、就職・入学祈願の神さんとして信仰されている
平安時代の歌人 和泉式部も夫の浮気に苦しみ祈願して縁を戻したといわれる
かつては、ススキなどの細い草を、現在は、掛所に絵馬と薄緑色した結び文を結んで祈願する
男女の縁だけでなく、就職・進学の縁も結ぶといわれる
<和泉式部の歌碑>
<松尾いはほの歌碑>
<鼓ヶ淵>
<天の磐船>
<雨乞の滝>
<若水神事・歳旦祭> 1月1日
<若菜祭> 1月7日
<御粥祭・成人祭> 1月15日
<初辰大祭(はつたつたいさい)>
1月最初の辰の日
龍の水神を祀り、水の恵みによる開運招福・家業繁栄・五穀豊穣が祈願される大祭
<節分祭(鳴弦神事)>
2月節分
桃の枝による弓矢を放って悪鬼を祓う神事が行われる
<紀元節祭> 2月11日
<雨乞祭>
3月9日
雨水を司るタカオ神を祀り、降雨と五穀豊穣が祈願される
ご神水と神饌を献上した後、榊の葉でご神水を天地にふりかけ、太鼓と鈴が鳴り、
神職により「雨たもれ 雨たもれ 雲にかかれ 鳴神じゃ」と唱えられる
かつては、雨乞いの滝で行われていた
<祈年祭> 3月17日
<春分祭> 3月春分
<春季御更衣祭(奥宮)> 4月1日
<土解祭> 4月3日
<憲法記念祭> 5月3日
<子供祭> 5月5日
<結社例祭> 5月15日
<貴船祭>
6月1日
新緑の中を神輿がお囃子の調べで氏子社中を練り回る
出雲神楽奉納や、乙女舞が雅やかに舞われる
かつて、イタドリ採り競争をしていたことから「イタドリ祭」とも称される
<奥宮例祭> 6月1日
<夏越祓>
茅の輪くぐりは、6月25日〜30日
神事は、6月30日
水無月の大祓式
1月〜6月の半年間の罪の汚れを祓い、残り半年を無事に送れるよう祈願される
神事として、神職に続いて、祝詞を唱えながら3回、茅萱(ちがや)をくぐり、厄除・悪疫退散が行われる
大川路の儀
全国から届けられた人形(ひとがた)を大祓詞を唱えながら、水神(貴船川)に流され、水の霊力によって罪穢を祓い除かれる
<貴船の水まつり>
7月7日
水の神に、命の水への恵みを願って徳をたたえ恩恵を感謝する祭事
神事の後には、裏千家による献茶式や、舞楽奉納、生間流式包丁が披露される
<敬老祭> 9月15日
<秋分祭> 9月秋分
<菊花祭> 10月9日
<体育祭> 10月10日
<神宮祭> 10月17日
<秋季御更衣祭(奥宮)> 11月1日
<明治祭> 11月3日
<御火焚祭・御日供講員大祭(御火焚神事)> 11月7日
<新嘗祭> 11月23日
<天長祭> 12月23日
<大祓式・除夜祭> 12月31日
<水占みくじ(みずうらみくじ)>
境内の霊泉に浮かべると水の霊力によって文字が浮かんで見えてくる御神籤(おみくじ)
<絵馬の発祥>
雨水をつかさどる神さまとして、
晴れを願うときには「白馬」が、雨を願うときには「黒馬」が奉納されていたといわれる
後に、実際の馬に代わって、木の板に描いた馬が奉納されたことがあり、絵馬の由来となったといわれる
<縁結び・縁切り>
縁結びの神さまであり、
橋姫神社の由来となった丑の刻参り(縁切り)でも信仰されている
男女間、人と人、養子縁組、子授け祈願などあらゆる縁結びにご利益があるといわれる
<丑の刻詣り>
丑の刻(午前2時頃)に参拝する
貴船の神が、丑の年、丑の月、丑の日、丑の刻に、貴船山に降臨したにちなむといわれる
7日間の丑の刻詣が行われていたといわれ、奥宮の杉林にはその痕跡がある
<鉄輪の鬼女>
「長い髪を5つに分け5つの角のような髪形にして、顔には朱を指して、身には丹を塗り、鉄輪をかぶり、
両端に火をつけた松明を口にくわえた女
夫に愛想をつかされた嫉妬深い女房(橋姫)が、貴船神社での丑の刻詣により、水神に教えられたとおり、
宇治川で21日間浸かり続けると鬼女と化して、復讐を遂げる故事がある
<鉄輪(かなわ)>
貴船神社が舞台となっている能の演目の一つ
<龍穴の故事>
奥宮本殿の下に、龍が住むという巨大な龍穴(縦穴)があるといわれる
文久年間(1861年〜1864年)
奥宮本殿の修理のとき、大工が誤ってノミをこの中へ落としてしまい、天が曇り、風が吹き荒れ、ノミを空中へ吹き上げ、
大工は不治の病で死んでしまったといわれる
<閑臥庵>
平安時代、陰陽師 安倍晴明は、円融天皇の勅命により、鎮宅霊符神の尊像を造らせ、貴船神社奥宮に、
御所の守護神として祀らせたといわれる
正保年間(1644年〜1648年)、後水尾上皇は、夢告により、鎮宅霊符神を、貴船神社奥宮り閑臥庵(北区)に勧請したといわれる
<JR東海「そうだ 京都、行こう。」>
2002年(皇紀2662)平成14年の夏のキャンペーンで、
「この「ヒンヤリ」は 水の神様の、しわざです。」 と紹介される