天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)は、日本神話の天地開闢において登場する天津神
古事記、日本書紀ともに、存在以外の詳細は記されていない
大本など復古神道や教派神道で、最高神の万物の創造神とされる
<古事記>
冒頭の別天神五柱の段に記されている
<造化の三神>
最初に、天之御中主神・高御産巣日神(別称:高木神)・神産巣日神の3柱が独り神として現れて、身を隠された
<別天津神(ことあまつかみ)>
次に、宇摩忘阿斯訶備比古遅神・天之常立神の2柱が独り神として現れて、身を隠された
最初の3柱と併せて5柱が、別天津神と称される
<日本書紀>
本書には記載がない
第一段で6つ書かれている一書のうちの「第四の一書」に、
国常立尊(クニノトコタチノミコト)、国狭槌尊(クニサツチノミコト)、天御中主尊が登場する
<延喜式神名帳>
平安時代中期
天之御中主神を祀る神社は記載されていない
<伊勢神道>
鎌倉時代後期
1296年(皇紀1956)永仁4年
度会家行(わたらいいえゆき)が、豊受大御神は天之御中主神・国常立神と同神であり、
外宮は内宮よりも立場が上であるとする伊勢神道(度会神道)を唱えた
江戸時代中期
国学者・神道家・思想家・医者 平田篤胤は、キリスト教関係の書籍から万物の創造神という観念の影響を強く受け、
この世界が確定する天孫降臨以前の万物の創造を、天之御中主神・高皇産霊神・神皇産霊神の造化三神によるものとした
明治維新
神仏分離・廃仏毀釈により、
天の中心とされる北極星(妙見菩薩)を祀る妙見社において、天之御中主神が主祭神とされる
水天宮系でも、天之御中主神が新たに主祭神として追加される
大本など復古神道や、教派神道でも、天之御中主神が最高神の万物の創造神とされる
<伊勢神宮 豊受大神宮(外宮)>
祭神の豊受大御神と同神といわれる
<出雲大社>
御客座五神として大国主命とともに本殿に祀られている
<大本 天恩郷>
万物の創造神の大天主太神(おほもとすめおほみかみ)として祀られている
<日向大神宮>
外宮(下ノ本宮)の祭神として、天津彦火瓊瓊杵尊とともに祀られている
<石清水八幡宮>
境外摂社 石清水社の主祭神として祀られている
<霊明神社>
主祭神の1柱として祀られている
<蚕の社>
主祭神の1柱として祀られている
<真名井神社>
磐座主座に1柱として祀られている
「天御中主大神霊畤」の石碑がある
<幸神社>
配祀されている
金毘羅社にも祀られている
<三嶋神社>
摂社 妙見宮に祀られている