元祇園梛神社(もとぎおんなぎじんじゃ)は、壬生寺の北、四条通坊城通交差点の南西角にある神社
現在の八坂神社に、牛頭天王(素戔嗚尊)が勧請されたときに、数万本の梛の森だったこの地に、
一旦、置かれ、祀られたことで「元祇園(もとぎおん)」と称される
この付近は、平安京の中央付近に位置し、鴨川を挟んで、四条通の東西に八坂神社と元祇園社の二つがあった
洛中に残る唯一の式内社だった隼神社(はやぶさじんじゃ)も遷座されて、並んで立っている
左に梛神社、右に隼神社が並んで立っている
<本殿>
流造
<隼神社(はやぶさじんじゃ)>
平安時代の「延喜式神名帳」の「京中坐神三座 並大 左京四條坐神一座 月次新嘗」の一つの「隼神社」に比定されている
京中坐神3坐のうち唯一、現存している
祭神:建甕槌命(たけみいかつちのみこと、隼大神)、経津主命(ふつむしのみこと)
「三代実録」の860年(皇紀1520)貞観2年の条に、「授後院無位隼神従五位下」とあり、朱雀院の中に鎮守社として
祀られていたといわれる
その後、四条坊門坊城に移される
1920年(皇紀2580)大正9年に、四条坊門坊城からこの地に移された
「隼(はやくさ)」から疫病の疱瘡・瘡神(くさの)の平癒のご利益があるとされる
瘡毒祈願には、土団子を奉納し、祈願成就のときには、同じ数の米団子を再び奉納する慣わしがあるといわれる
<拝殿>
<摂社 田中神社>
祭神:地主神(じぬしのかみ)
<摂社 稲荷社>
祭神:上川稲荷大神(かみかわいなりおおかみ)
<梛の木(なぎのき)>
かつては、数万本の「梛の森」が広がっていたといわれる
<節分祭> 2月節分
<例祭・神幸祭(氏神祭)>
5月第3日曜
神事のあと、神霊を鳳輦(ほうれん)に移し、北は三条通、南は松原通、東は壬生通、西は土居に囲まれた氏子社中を巡行する
少年勤王隊、獅子、剣鉾、花傘などの祭列もある
<夏越祓> 6月30日
<隼神社例祭・火焚祭> 11月17日
<大祓式> 12月31日