大宮姫命稲荷神社(おおみやひめのみこといなりじんじゃ)は、二条城の北西、竹屋町通を塞ぐようにある小さな杜
式内社で、平安京の宮中の神祇官西院に祀られた23座のうち、平安京跡に残された唯一の神さん
現在の地は、平安京大内裏の東南にあった神祇官西院の跡地とされる
<大宮売神(おおみやめのかみ)(大宮咩命)>
高御産巣日神の子の太玉命(ふとだまのみこと)の娘
天の石窟から出て新殿に遷った天照大御神に仕えたといわれる
宮中の平安守護神、君臣の間を取り持つ神さんともされた
大宮売神は、伏見稲荷大社では、大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)と称される
延喜式神名帳の筆頭に記されている平安京の神祇官西院坐御巫等祭神の大社23座のうち、御巫祭神8座の大社の一神
御巫祭神8座の第六座大宮賣神とされる
月次祭、新嘗祭で、幣帛を受けることとされていた
御巫祭神8座は、皇室の守護神として、神祇官西院の八神殿に祀られていた
神祇官西院には23座が祀られ、現在の地の東側にあったといわれる
8座:神産巣日神(かみむすひ)、高御産巣日神、玉積産日神(たまづめむすひ)、生産日神(いくむすひ)、
足産日神(たるむすひ)、大宮売神(おおみやのめ)、御食津神(みけつ)、事代主神
応仁の乱により、神祇官西院が衰退し、八神殿も焼失し、
吉田神社境内と白川家邸内に八神殿が建てられ、代替とされた
大宮売神のみは、神祇官西院跡の西にあった当 神社に遷されたといわれる
平安京の宮中の神祇官西院に祀られた23座のうち、平安京跡に残された唯一の神さん
二条城の北西、竹屋町通を道をふさぐようにあり、ここから東は竹屋町通が細くなっている
<石鳥居>
<本殿>
大木の下に、石瑞垣に囲まれている小さな祠
一間社流造、銅葺
<光春稲荷大明神>
<延命地蔵菩薩堂>
瑞垣の外側にある
<社号石碑>
聖護院門跡第56代門跡 岩本光徹猊下の筆
<椋(ムクノキ)の巨木>
社殿を覆うように生育している
<主税町(しゅぜいちょう)(ちからちょう)>
この付近にあった平安京大内裏の主税寮(ちからのりょう)に由来する
主税寮は、民部省に属し、田租を司り、倉庫(米蔵)の出納を監督していた役所
<園韓神社(そのからかみしゃ)>
大宮姫命稲荷神社と同じ主税町の北東にあった神社(式内社)
宮内省坐神の名神大社の3座(園神社、韓神社2座)が祀られていた
園神社(そののかみしゃ)は園池の守護、韓神社(からのかみしゃ)は疫病を防ぐ神さんとされる
応仁の乱により衰退し、廃社となっている