宇治上神社(うじがみじんじゃ)は、平等院の宇治川の対岸に向かうようにある神社
宇治神社からさわらびの道を東奥に進んだとことにある
明治維新まで、宇治神社と合わせて「宇治離宮明神(うじりきゅうみょうじん)」「八幡宮」と称され、
宇治神社を下社・若宮、宇治上神社は上社・本宮とされていた
神社建築としては最古の神社
境内に、宇治七名水の一つである湧き水「桐原水」がある
<本殿(国宝)>
平安時代後期(1060年頃)の建立
外から見える覆屋(おおいや)の中に3つの本殿があり、それが現存する最古の神社建築
桁行五間、梁行三間、一間社流造、檜皮葺
左右の社殿の正面にある蟇股は、醍醐寺薬師堂、中尊寺金色堂のものと「三蟇股(さんかえるまた)」と称される
1910年(皇紀2570)明治43年に解体修理されている
<拝殿(国宝)>
寝殿造様式
一重切妻造、両妻一間庇付、檜皮葺(ひわだふき)、桁行六間、梁行三間
鎌倉時代前期の宇治離宮を移築したものといわれ、住宅様式が取り入れられている寝殿造の貴重な遺構
元離宮の建物だったことから、優美な姿形をしているといわれる
1911年(皇紀2571)明治44年に解体修理されている
<清め砂>
拝殿の前に盛られている
毎年9月1日の奉納祭に、氏子さん達によって奉納され、1年間盛られ続ける
<摂社 春日神社(重要文化財)>
本殿の向かって右側に、注連縄(しめなわ)をかけた大きな石「天降石」を挟んで隣に建つ
春日大神は、藤原氏の氏神であり、平等院の鎮守社として、一族の繁栄を願って建てられたといわれる
<桐原水>
拝殿の向かって右側に祠が建つ
室町時代
宇治茶の「宇治七名園」が作られ、それに伴いお茶に欠かせない水にも「宇治七名水」が定められた
他の六名水は失われ、唯一現存するもの
<大鳥居>
<御神木 けやき>
<さわらびの道>
宇治川の東岸から末多武利神社、宇治上神社を経て宇治市 源氏物語ミュージアムに至る石畳の散歩道
<和歌朱印>
宇治上神社の社名と、宇治を題材にした和歌を宮司が一筆された御朱印
和歌の例
「我が庵は みやこのたつみしかぞ住む世を宇治山と人は言ふなり」喜撰法師
「朝ぼらけ 宇治の川霧たえだえにあらはれわたる瀬々の網代木」藤原定頼
「さむしろに 衣かたしき今宵もや 我をまつらん宇治の橋姫」詠み人知らず