磐栄稲荷神社(ゆわさかいなりじんじゃ)(YuwasakaInariJinjya)

所在地:亀岡市余部町安行山 (西山平和台公園内)   鳥居地図情報鳥居

祭神:宇賀元御魂大神(岩長大神)、佐田彦大神(岩橋大神)、大宮能買大神(岩丸大神)

創建:709年(皇紀1369)和銅2年

 磐栄稲荷神社(ゆわさかいなりじんじゃ)は、亀岡市市街地の南西にある安行山の山頂にある神社

 安行山(標高206m)は、西山とも称され、山頂には、市街地を一望できる平和台公園がある

 麓から、山頂の磐栄稲荷神社への赤い鳥居が続いて建てられているのが見える

 亀岡の地は、古くから秦氏の本拠地の一つであり、
 秦伊呂具が創建した伏見稲荷大社より以前に創建された、日本最初の稲荷神社で、伏見稲荷大社の元稲荷とされる

【磐栄稲荷神社の歴史・経緯】

 創建は不詳

 飛鳥時代
 亀岡の地は、古くから秦氏の本拠地の一つであり、
 709年(皇紀1369)和銅2年
 神奈備山(現在の西山)の鏡岩に、日本最初の稲荷神が鎮座し、社として祀られたのが由来

 711年(皇紀1371)和銅4年
 秦伊呂具により、伏見稲荷大社が創始される

 平安時代中期
 医王谷に住んでいた医家 丹波康頼が、稲荷神を信仰し、
 磐栄稲荷神社から稲荷神を秦氏の首長が住む太秦に祀り、
 その後、稲荷大神の神威が強すぎるため伏見稲荷大社に遷したといわれる

 平安時代末期
 1150年(皇紀1810)久安6年の頃
 天文博士 安倍泰成の子の陰陽師 安倍安行が、安行山に住んでいたといわれ、
 安行山の麓には、承文字八幡宮を創建したといわれる

 昭和時代初期
 摂社 安行山晴明神社が建立された

 1965年(皇紀2625)昭和40年
 2基の大鳥居が建てられ、それぞれは伊勢神宮、出雲大社に向けられている



【磐栄稲荷神社の祭神】

 祭神として三座が祀られている

 <宇賀元御魂大神(岩長大神)>
 古事記宇迦之御魂大神、別名:御饌津神(みけつかみ)、保食神(うけもちのかみ)
 伏見稲荷大社の元稲荷とされる

 <佐田彦大神(岩橋大神)>

 <大宮能売大神(岩丸大神)>



【磐栄稲荷神社の境内】

 <登山参道>
 亀岡警察署の裏にある三角形の平和池の畔から、参道の石段を登っていける

 <千本鳥居>
 参道の石段に赤い千本鳥居が続いて建てられている
 電飾されていて、夜間には市街地から見える

 <本殿>

 <摂社 安行山晴明神社
 祭神:安倍晴明安行
 昭和時代に建立された

 <末社 鏡八大龍王>
 <末社 岩丸大神>
 <末社 一ノ峯 末廣大神>

 <石造 大国主命

 <石造 大日大聖不動明王>
 左脇侍に制咤迦童子(せいたかどうし)、右脇侍に矜羯羅童子(こんがらどうし)
 三尊石像が立っている

 <石碑 出世大明神>
 <石碑 安武箕塚命>
 <石碑 鏡岩大神>
 <石碑 金米大神>
 <石碑 杉丸大神>
 <石碑 文助大神>
 <石碑 白米大神>
 <石碑 熊高大明神>
 <石碑 運玉大神>
 <石碑 文助大明神>
 <石碑 天祐道彦大明神>
 <石碑 斎吉稲荷大明神>
 <石碑 薬力大明神>
 <石碑 天祐浄福権現>
 <石碑 中井先生之碑>
 <石碑 茨木先生碑>
 <石碑 光義大明神>
 <石碑 川姫大明神>
 <石碑 天祐徳明大明神・天祐峯姫大明神・天祐京福大明神>
 <石碑 御岩大神>
 <石碑 吉田大神>
 <石碑 徳永大神>

 <伏見稲荷遥拝石>

 <盤栄稲荷宮発祥之地の碑>

 <磐栄稲荷宮の名水>
 本殿の左側にある池に水がそそがれている

 <水天宮>
 本殿に対面して祀られている

 <平和台公園
 安行山の山頂にある
 展望所からは、亀岡盆地が一望できる







【磐栄稲荷神社の祭事】

 <お火焚祭> 12月1日

【その他】

 <丹波康頼(たんばのやすより)>
 平安時代の医家
 桑田郡矢田(亀岡市矢田)生まれたといわれる
 984年(皇紀1644)永観2年
 中国の医書を参考にして「医心方」全30巻を編じ朝廷に献上した
 現存する日本最古の医学書とされる
 朝廷から丹波宿禰(たんばすくね)の姓を贈られ、以来、医家となる
 現在の亀岡市下矢田町に住み、最上級の薬草を育て、針博士になったといわれる
 地名「医王谷」の由来となっている


 <安行山
 亀岡市市街地の南西にあり、西山(にしやま)とも称される
 標高206m
 占いに用いる算木(さんぎ)が採れたことから、算木山(さんぎさん)とも称されたといわれる
 山頂には、市街地を一望できる平和台公園がある
 平安時代末期には、陰陽師 安倍安行が住んで、占いや天文観測をしていたといわれる

【磐栄稲荷神社へのアクセス】

 JR山陰本線(嵯峨野線) 亀岡駅から麓まで徒歩約15分、麓から山頂まで約15分

 安行山西側山麓から車でも行くことができる

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