午(うま)馬(Horse) 京都通メンバ
午(うま)は、十二支の第7番目

前年:巳
次年:未

西暦を12で割って10が余る年

六十干支
  7:庚午(かのえうま)
 19:壬午(みずのえうま)
 31:甲午(きのえうま)
 43:丙午(ひのえうま)
 55:戊午(つちのえうま)

陰陽:陽
五行:火
午の月:旧暦5月
午の刻:昼の12時を中心とする約2時間
午の方角:南

 午(うま)は、十二支の第7番目、動物の馬(うま)とされる

 「漢書」律暦志によると、草木の成長が極限を過ぎ、衰えの兆しを見せ始めた状態を表すといわれる


 <稲荷社の縁日>
 2月の最初の午の日で、「初午」と称される
 初午大祭が行われる神社が多い


 <勢至菩薩
 午年の守り本尊
 智慧明瞭・家内安全・除災招福のご利益があるといわれ、午年に生まれた人々の開運、厄除け、祈願成就を助けるといわれる

【馬の歴史・経緯】



【午・守護神にゆかりの神社・寺院】

 <下鴨神社
 末社 言社(ことしゃ)(重要文化財)
 大国主命は、神徳により7つの名前を持ち、それぞれ神社が祀られている
 干支(えと)(十二支)に対する守護神として、それぞれ生まれ年に参拝する干支詣(えともうで)が行われる
 一言社(西社)祭神:顕国魂神(うつくしにたまのかみ)(午歳守護神)


 <猿田彦神社
 本殿の前にある八方位を示す八角形の石の八方位文字盤
 決まった方位の文字を順に手のひらを強く当てて祈願すると、願い事がかなうと言われる
 才能:→午→(とらうまいぬ)の順


 <放生院
 十二支守本尊像が祀られている
 生まれ歳の干支(えと)による、東西南北と北東、北西、南東、南西の八方角に合わせた八体の守り本尊
 午年生まれ 勢至菩薩


 <本教寺>
 京都御所 紫宸殿を中心に、十二支の方角に祀られた妙見大菩薩を参拝する洛陽十二支妙見めぐりの一つ
 「妙見さん」と称される妙見大菩薩は、
北極星・北斗七星を神格化した菩薩であり、諸星の王として宇宙万物の運気を司どり支配する菩薩といわれる
 本教寺は、午・南の方向にあり「伏見大手筋の妙見さん」と称される


 <光源院
 本堂(方丈)の室中の間の14面の襖絵「十二支の図」14面
 禅宗寺院では珍しい十二支が描かれている

 本堂南側の枯山水庭園 十二支の庭


【午の日にゆかりの神社・寺院】

 2月初午日(はつうまのひ)に多くの神社で神事が行われる

 <伏見稲荷大社
 711年(皇紀1371)和銅4年初午の日
 秦伊呂具が、稲荷山に、宇迦之御魂神・佐田彦大神・大宮能売大神の3柱を創祀したのが由来

 2月の初午の日
 初午大祭初午の稲荷詣
 大社を創建されたゆかりの秦伊呂具を偲び、畑菜の辛子和えを食べて、伏見稲荷大社へ参拝する

 参道などで売られている布袋尊を買って帰り、おくどさんの荒神棚に並べられる


 <粟田神社
 北向稲荷初午祭

 <藤森神社
 藤森稲荷初午祭

 <車折神社
 辰巳稲荷神社 初午祭

 <五條天神宮
 稲荷神社 初午祭

 <北野天満宮
 末社 稲荷神社の例祭日

 <長岡天満宮
 長岡稲荷大明神 初午祭

 <田中神社
 玉柳稲荷神社 初午祭

 <若宮八幡宮社
 稲荷社 初午祭

 <火防稲荷神社
 初午祭では、防火の御札とぜんざいが振舞われる


 初午祭が行われるところ
 <玄武神社
 <花山神社
 <満足稲荷神社
 <出世稲荷神社
 <武信稲荷神社
 <辰巳神社
 <與杼神社
 <出町妙音堂


 <三千院
 2月初午の日に、初午大根焚きが行われる
 出世金色不動明王のご加護とご利益をいただけるよう祈祷された大根が振舞われる

 <東福寺
 2月初午の日に、懺法会が行われる
 観世音菩薩に懺悔し、加護が祈願される

 <八坂神社
 玉光稲荷社(たまみついなりしゃ)(重要文化財)
 3月二の午の日に春季祭・11月午の日に秋季祭が行われる

 <岩船寺
 3月初午の日に、厄除け大護摩供により、真言密教の修験道による修法が行われる


【馬にゆかりの地】

 <皇大神宮(内宮)
 内御厩(うちのみうまや)・外御厩(そとのみうまや)
 皇族から奉納された神馬を飼育するところ


 <綾戸國中神社
 御神体は、駒形(の首の彫り物)で、馬関係者の信仰を集めている


 <上賀茂神社
 上賀茂神社は、競馬発祥の地といわれ、祭神の賀茂別雷大神は、競馬の守護神といわれる
 生きた白馬が神馬「神山号7世」が奉仕している
 現在7代目で、社台ファームで活躍し2勝した芦毛馬マンインザムーン(母馬G1馬ダンスインザムード)

 1月7日、白馬奏覧神事
 4月1日 久我神社春祭の牽馬の儀
 5月1日、競馬会足汰式
 5月5日、賀茂競馬会神事
 5月12日、御阿礼神事
 5月15日、葵祭
   路頭の儀では、馬に乗った巫女(騎女)が、斎王代に仕える
 10月第3日曜日、笠懸神事


 <下鴨神社
 5月3日 流鏑馬神事

 <御蔭神社
 御蔭祭(御蔭山神事)
 5月12日 葵祭(5月15日)に先立ち行われる秘儀
 午の刻(正午12時)に、神祭の荒御魂が神馬に遷され、下鴨神社に遷御される
 神馬には、錦蓋の飾り、神鈴が付けられ、御神宝(鉾、立、、楯など)が捧げ持たれる


 <藤森神社
 勝運と馬の神社として、騎手や競馬関係者に信仰を集めている
 神馬像が立つ
 の博物館も併設されている

 5月5日には、藤森祭(深草祭)が行われる
 駈馬神事では境内に馬場が設けられ、馬上での数々の妙技・馬術が奉納される
 時代行列(武者行列)なども行われる


 <城南宮
 5月28日 流鏑馬が行われる
 石畳の参道に馬場が作られ、平安狩装束姿の4人が、駆ける馬からを放って3つの的を射止める
 白河上皇によって城南離宮(鳥羽離宮)が造営され、流鏑馬や競馬が行われた「流鏑馬発祥の地」とされる


 <大井神社
 10月16日の例祭・神幸祭
 神輿馬場行列は、馬場から、12基の馬に、宮司・稚児・烏帽子武者・武者姿の具足・陣羽織姿の飛馬が騎乗して行例が行われる
 絵馬舎もある


 <平安神宮
 10月22日の時代祭時代行列では、
8つの時代の20隊列で、約2000人、馬70頭、牛2頭、馬車、牛車など全長約2kmの神幸列が進行する



 <貴船神社
 願掛けの白馬と黒馬の神馬像が立つ
 板立馬、絵馬の発祥地とされる


 <粟田神社
 神馬像が、参道の石階段を登り上がったところに立つ

 <大将軍神社
 桜の木の前に神馬像が立つ

 <吉祥院天満宮
 神馬像が本殿前に立つ


 神馬舎に神馬が安置されている
 <石清水八幡宮
 <恵美須神社
 <三嶋大社
 <六孫王神社
 <八坂神社


 <許波多神社
 馬頭天王の神像があることから「馬の神社」として競馬ファンや競馬関係者の信仰を集めている
 社殿から続く馬道で競馬の神事が行われていたことから「競馬発祥の神社」と称される


 <勝軍地蔵
 幡(軍旗)や剣などを持ち、甲冑姿で、踏割蓮華に立つ立像や、神馬にまたがる騎馬像で表される

 金蔵寺 愛宕権現(愛宕大神)の本地仏とされる愛宕神社より移され祀られている

 来迎院 大石内蔵助が念持仏の勝軍地蔵大菩薩に祈願しながら、同士と密議を交わしたといわれる

 狸谷山不動院 近江国の戦国大名 六角定頼が安置したという勝軍地蔵が祀られていた


 <馬頭観音菩薩
 馬が周囲の草をむさぼるように、すべての魔や煩悩をうち伏せて人々を救済する
 恐ろしい忿怒相で、体の色は赤、頭上に白馬頭をのせ、三面三目八臂、手は、胸前で馬の口を模した「馬頭印」という印を組む

 大報恩寺 千本釈迦堂
 浄瑠璃寺


 <観智院
 五大虚空蔵菩薩(重要文化財)
 5体の虚空蔵菩薩で、それぞれ結跏趺坐(けっかふざ)して鳥獣の上の蓮華座に乗っている
 向かって右側から金剛虚空蔵(獅子)、宝光虚空蔵(象)、法界虚空蔵(馬)、業用虚空蔵(孔雀)、蓮華虚空蔵(迦楼羅(かるら)


 <蹴上
 東海道粟田口から山科へ向かうところの地名
 馬で坂を下りてきた平家の武士ら9人の馬が水溜りの水を蹴り上げ、水をかけられた牛若丸が、
 馬上の威圧的な武将達に怒りがおさまらず、9人の武将を瞬く間に斬り殺してしまったといわれる

【その他】

 <相場格言>
 「辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ。戌は笑い、亥固まる、子は繁栄、丑はつまずき、寅千里を走り、卯は跳ねる」
 午年の相場は、一服する相場といわれる


 <端午の節句>
 5月5日
 節句:月と日に同じ奇数が重なる日を忌み嫌い、その日には、邪気を祓うさまざまな行事が行われた

 「端午」とは「最初の午の日」を意味する
 「午の日」を「ごのひ」と読むようになり、5月5日を端午の節句として厄除けの儀式を行うようになっていった


 <さくら肉>
 馬肉のこと
 京都では、単に「お肉」といえば、牛肉のこと
 豚肉は「ブタ」、鶏肉は「かしわ」、猪肉は「ぼたん肉」などと分けて称される


【京都検定 第3回3級】

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