未(み)羊(Sheep) 京都通メンバ
未(み)は、十二支の第8番目

通称:みどし

前年:午(うま)
次年:申(さる)

西暦を12で割って11が余る年

六十干支
  8:辛未(かのとひつじ)
 20:癸未(みずのとひつじ)
 32:乙未(きのとひつじ)
 44:丁未(ひのとひつじ)
 56:己未(つちのとひつじ)

陰陽:陰
五行:火(旧暦6月のとき「土」)
未の月:旧暦6月
未の刻:午後2時を中心とする約2時間
未の方角:南西よりやや南

 未(み)は、十二支の第8番目、動物の羊(ひつじ)とされる

 「漢書」律暦志によると未は、植物が鬱蒼と茂って暗く覆う状態、果実が熟して滋味が生じた状態を表すといわれ

 日本にはヒツジ・ヤギは生息しておらず、明治時代に家畜として持ち込まれるまで想像上の動物だった

 羊は群れをなして生活することから、家族の安泰と平和な日々の象徴ともいわれる

【羊】

 羊(ひつじ)は、鯨偶蹄目ウシ科ヤギ亜科の動物

 分厚い体毛(羊毛)に覆われていて、角がある

 主にウールを採取するため、羊乳や羊肉などを得るために家畜として飼われている

 野生の羊毛は2層になっているが、家畜化された羊は、ウールだけになり、生え変わらず伸び続ける

 <キリスト教>
 イエス・キリストのことを「神の子羊」と称され、絵画でもイエスを子羊として描かれることが多い
 ユダヤ教では、子羊を神に捧げられる生贄にされていた

 ヤギは、悪魔の化身として表現される


 <虚空蔵菩薩のお使い>
 羊は、虚空蔵菩薩の使者、化身であるとされる
 虚空蔵菩薩は、牛年寅年生まれの守り本尊でもある


 <未年の守り本尊>
 大日如来
 未年と申年生まれの守り本尊
 宇宙そのもので、究極的な叡智と太陽をこえる光り輝きで遍く照らし、温かみをもった慈悲の輝きで永遠に照らし守護される

【未・羊・守護神が祀られている神社】

 <下鴨神社
 末社 言社(ことしゃ)(重要文化財)
 大国主命は、神徳により7つの名前を持ち、それぞれ神社が祀られている
 干支(えと)(十二支)に対する守護神として、それぞれ生まれ年に参拝する干支詣(えともうで)が行われる
 一言社(東社)祭神:大国魂神(おほくにたまのかみ)(巳年・未年守護神)


 <猿田彦神社
 本殿の前にある八方位を示す八角形の石の八方位文字盤
 決まった方位の文字を順に手のひらを強く当てて祈願すると、願い事がかなうと言われる
 仕事運:亥→→未(いうひつじ)の順


 <放生院
 十二支守本尊像
 生まれ歳の干支(えと)による、東西南北と北東、北西、南東、南西の八方角に合わせた八体の守り本尊
 未年・申年生まれ:大日如来


 <法華寺
 京都御所 紫宸殿を中心に、十二支の方角に祀られた妙見大菩薩を参拝する洛陽十二支妙見めぐりの一つ
 「妙見さん」と称される妙見大菩薩は、
北極星・北斗七星を神格化した菩薩であり、諸星の王として宇宙万物の運気を司どり支配する菩薩といわれる
 法華寺は、未・南南西の方向にあり「未の方の妙見さん」と称される


【未・羊のゆかりの神社・寺院】

 <法輪寺
 羊は、本尊 虚空蔵菩薩の使者、化身であるとされる
 虚空蔵菩薩が背中で休まれるために伏した姿の羊の石像が置かれている


 <因幡薬師堂 平等寺
 胎蔵曼荼羅に描かれている忿怒形三面六臂大黒天は、
2本の手で象の皮を背中に広げ、次の2本で人間と牝羊を掴み、前の2本で剣を膝の上に横たえて持っている
 京都六大黒天霊場第4番


 <正法寺
 白砂の巨石の庭園に、15種類ほどの動物の形をした巨石が約200トンを集められている
 ふく蛙や、亀、、象、羊、ペンギン、栗鼠、、梟、浜千鳥、子獅子、獅子、、鸚鵡、土竜

 <光源院
 本堂(方丈)の室中の間の14面の襖絵「十二支の図」14面
 禅宗寺院では珍しい十二支が描かれている

 本堂南側の枯山水庭園 十二支の庭

【その他】

 <相場格言>
 「辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ。戌は笑い、亥固まる、子は繁栄、未はつまずき、寅は千里を走り、卯は跳ねる」
 未年の相場は辛抱の年といわれる


 <安眠の風習>
 英語圏において、羊を数えることで安眠を得ようとすること
 「One sheep, two sheep…」と唱えることで「sleep(眠る)」と脳に催眠を与える効果がある
 「sheep(シープ)」の発声が安眠を促す腹式呼吸を誘う効果がある


【京都検定 第12回1級】

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