海から遠い京都へは、海産物の運搬は難しく、
当時の平安京の人口は、10数万人と推定され、世界でも有数の大都市の食生活を保つためには野菜づくりが重要であった
そのため、洛外が、野菜生産地として開拓され発展していく
また、京都には、全国各地や中国大陸から、朝廷や寺院への献上品として、優れた野菜の種や生産技術が集まり、
野菜の品種改良も行われてきた
また、多くの寺社によって精進料理が発達し、味わい深い野菜が地元で育成され続けてきた
京都には、野菜の育成のための好条件がそろっていた
・四季の移り変わりが明瞭であること
・昼夜の温度差が大きいこと
・太古に湖底であったため、京都盆地に地下水が豊かに蓄えられていること
・三方の山から流れ出てくる花崗岩の風化した砂質土や粘質土などの豊かな土壌となっていること
・品質改良を重ねた篤農家(とくのうか)たちの技術と工夫があったこと
平安時代より漬物にする技術が発展し、多くの野菜が京漬物となっている
1989年(皇紀2649)昭和64年
京都府では、京都府の統一ブランドによる府内産農林水産物の流通対策が推進され
他府県産の農林水産物と区別して、府内産農林水産物を高品質化、高付加価値化するとともに、
物づくりにこだわった安心な農産物の生産を進め、積極的な消費宣伝活動を実施することにより、
より多くの方々に本物の京野菜を知ってもらい、食べてもらうことを推進しようとするもの
2002年(皇紀2662)平成14年12月
新たな販売戦略となる「ブランド京野菜等倍増戦略」が消費者や流通関係者等による研究会で検討され
6つの視点(「土」「技術」「環境」「健康」「信頼」「地域」)にこだわった
「京野菜こだわりプロジェクト」が積極的に推進されている
<初午大祭(初午の稲荷詣)>
初午の日に、お稲荷さん(伏見稲荷大社)へ参拝し、畑菜の辛子和えを食べると縁起がいいといわれる
<きゅうり封じ>
7月21日と土用の丑の日、神光院にて、きゅうりによる疫病除け祈祷が行われる
<かぼちゃ供養>
7月25日に安楽寺、12月23日に矢田寺
かぼちゃを奉納し、煮炊きしたカボチャを食べて中風除けや諸病退散を願う
<だいこん炊き>
12月7日・8日に千本の大根焚き、12月9日〜10日に鳴滝の大根焚き
丸い大根を切って供え、その切口に梵字を記し、無病息災を祈願した大根が油揚げとともに大釜で焚かれ、参拝者に振舞われる