鮎(アユ)(Plecoglossus altivelis altivelis)

鮎(アユ)

別記:香魚・年魚

分類:キュウリウオ目(サケ目)・アユ科

 鮎(アユ)は、代表的な川釣りの魚で、重要な食用魚

 一般的には、川を下り海で成長し、川へ戻ってくる回遊魚

 琵琶湖に生息するコアユは、海に下らず他地域のアユと遺伝的に異なる

【海産アユ】

 サケの仲間で、川を下り海で成長し、川へ戻ってくる回遊魚で「海産アユ」と称される

 寿命は1年で、「年魚(あゆ)」とも記される

 キュウリウオ目で、スイカ・きゅうりのような香がし、「香魚(あゆ)」とも記される

 秋に、川で卵から孵った幼魚は、海に流されていく
 冬の間、海でプランクトンを食べながら成長する
 春に、稚アユとなって川をのぼって帰ってくる
 夏に、川の水苔を食べながら、若アユに成長する
 秋には、全長が20〜30cmぐらいの親アユとなり、早瀬の砂利の中に卵を産んで死ぬ

【琵琶湖のコアユ】

 琵琶湖のコアユは、一般的なアユと遺伝的に異なる

 仔稚魚期に海に下らず、琵琶湖が海の代わりとなっている

 オオアユ:琵琶湖の流入河川へ遡上し、他地域のアユのように大きく成長する

 コアユ:琵琶湖にとどまり大きく成長しない

 産卵数は 海産アユより多いといわれる

【生息地】

 <貴船川
 貴船では、川床料理で、鮎が楽しめる

 <桂川
 6月第2木曜日の若鮎祭では、嵐山中ノ島公園にて、新緑の中で若鮎炭焼の試食会が行われる
 7月1日〜9月15日には、鵜飼が行われている

 <保津川

 <宇治川
 鵜飼が行われる

 <宇川流域天然鮎生息地(京丹後市指定天然記念物)>
 京丹後市丹後町小脇〜平 丹後町内全流域

【その他】

 <鵜飼
 鵜(う)を使って鮎を獲る伝統的な漁法
 魚に傷がつかず、鵜の食道で一瞬にして気絶させるために鮮度が非常に良い魚が獲れる
 嵐山大堰川・宇治市の宇治川で行われている

 <あじろぎの道
 平等院前から、宇治川の左岸(西側)に沿って、府道 大津南郷宇治線に合流するまでの石畳の散策道
 「あじろぎ(網代木)」は、鎌倉時代まで行われていた宇治川の伝統的な漁法「網代漁(あじろりょう)」で使う網代(あじろ)を
繋ぎとめた杭(くい)のこと
 主に、氷魚(ひうお)(鮎の稚魚)の漁が行われていた

 <占出山
 祇園祭山鉾の一つ
 鮎を持つ神功皇后が祀られており、「鮎釣山(あゆつりやま)」とも称される

 <歯固めの儀式>
 平安時代の新年行事
 長寿を願い、餅の上に赤い菱餅を敷き、その上にや大根、鮎の塩漬け、瓜などをのせて食べていたといわれる
 宮中のお節料理の一つといわれる

 <土佐日記>
 鮎は、「年魚」と書かれ、年始に用いられる魚
 押年魚は、鮨鮎の尾頭を切っ取ったもので、元旦にお供されていたといわれる

 <はなびら餅
 鮎をごぼうに、お雑煮を餅と味噌餡を模した上菓子

 <瓢鮎図(ひょうねんず)(国宝)>
 退蔵院にある禅僧 如拙の代表作
 「鮎」とはなまずのこと

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