木の芽煮(きのめだき)は、昆布を山椒や醤油を加えてしぐれ煮にした佃煮
鞍馬の銘産物
鞍馬寺の参道の鞍馬街道に、木の芽煮を作る店が軒を連ね、香りを漂わしている
<山椒(さんしょ)>
山椒(さんしょ)は、香味(こうみ)が命で、すがすがしい刺激は「鮮度」に大きく比例する
その年に摘んだばかりの山椒を、新鮮なうちに加工し、用途に合わせて保存し、つくだ煮に仕上げていく
山椒の収穫期は、花が咲く4月下旬から実を取り入れる5月まで
<山椒の花>
山椒の木は、実の成る木と、花をつける木と雌雄別々で、花をつける木は稀少
1本の木からも、ほんの少しの花しか採れない
4月中旬になると、山椒の花を摘み採り、昆布をほんのわずか加え、うす味に煮上げる
口に含むと、5分から10分ぐらいすると、特有のまろやかな香味と食感が感じられる
<山椒の新芽>
5月になると、山椒の新芽を摘み採り、手作業にて選別、アクを抜き、うす味に煮上げられる
山椒は、杉木立の中の陰にあるものの方が、やわらかく美味しいとされる
<土用葉(どようば)>
真夏の熟成して水分の少ない山椒の葉を、一枚葉にして用いられることもある
<山椒の実>
5月下旬頃
やわらかく香り豊かな山椒の実を摘み採り選別して、
収穫されてすぐに薄い塩分のお湯にさっとくぐらし、アクを抜き、うす味に炊き上げられる
<山椒の実の皮>
7、8月頃に採れる山椒の実の皮も用いられる
<昆布>
北海道産などの天然ものが用いられている