えびいもは、エビに似た形をした、サトイモ科、唐芋(とうのいも)の一種
エビのように反り返えった紡錐方形で、表面に黒い横縞がある
京料理では高級食材として扱われる京野菜
1個300gほどもある大型で、全体に長くて上部が太く、下部にいくほど細くなる紡錐形
湾曲していて表皮に黒い縞模様があり、エビに似ているために「えびいも」と名付けられた
えびいもは、低カロリ、吸収率の高いでんぷん質が主な成分
肉質は、ほくほくとした粉質で、粘り気があり、やや硬くよくしまり、甘みがあり、とろけるような味わいがある
<京都の伝統料理「いも棒」>
えびいもの特性を上手に活かして用いられる
えびいもと、干ものの棒だらを、だし汁、酒、薄口醤油、砂糖で煮含めて仕上げる
茎は赤く、ずいきとして食べられる
子孫繁栄の縁起ものとして昔から好まれている
晩生で収量性があまり高くなく、きれいなエビ型にするために大量の土入れが必要
肥沃で、透水性のある適度な湿度が保たれる土壌で栽培される
4月中旬に、味のよい唐芋を種芋として植付ける
土をかぶせて片方を太らせ、海老の形になるように曲げて栽培される
4〜5回にわたる土寄せを行うことで、土の重さで芋がエビ状に曲がってくる
10月上旬〜11月上旬に収穫される
種芋は食用にせず、子芋と孫芋が利用される
1つの種芋に10個ほどの子芋ができ、その子芋の周囲に孫芋が5〜6個できる
孫芋は、1個50gほどで、小さめのものは里いもとして流通される