京うど(きょううど)は、さくさくとした歯ごたえと独特の香りがあり、山菜として好まれている京の伝統野菜の一つ
芽・茎・若葉・蕾などの部分が食用とされる
うどは、全国各地に自生する大型の多年草
春から初夏にかけて、芽が吹いた小さな頃には山菜として利用できる
成長すると3mほどにもなり、茎も太くなる
夏に小さな白い花をたくさん付け、秋に直径3mmほどの黒色の液果となる
一つの果中に3〜5個のゴマ状の種子をもつ
生えているところに近づくと特有の香りがする
風も無いのに自分から動いているように見えるので「独活(どっかつ)」とも称される
根を乾燥させて漢方薬としても用いられ「独活(どっかつ)」と称される
江戸時代より、軟化栽培が行われるようになり、知恵と工夫により改良され続けてきている
<盛土栽培>
伏見区桃山などでの栽培方法
砂質土壌の緩い斜面において栽培されている
3月中下旬に、根株の上に高さ60cm程の特殊な盛土をして軟化させる
5月頃には出荷される
<室栽培(むろさいばい)>
丹波(亀岡市)などでの栽培方法
秋から畑で根株を育て、冬(2〜3月)になると掘り出して、わら小屋の中に植え直す
株の上に、わらや落ち葉を約1mほど積み上げ、水をかけて踏みつける
1ヶ月程で、わらや落ち葉が発酵し、その時に出る熱で「春」と勘違いして芽を出すという
芽・茎・若葉・蕾・皮の部分が食用として用いられる
生食には皮を剥いて酢水につけてから用いられる
木の芽あえや酢みそあえ、じゃこサラダ
きんぴら、うま煮、天ぷら、焼き味噌和え、塩漬け、味噌漬け
など
京うどは、あくが強く、真っ白にゆで上げられる人と、黒くしてしまう人がいるという
<ウドの大木>
うどは多年草だが、2〜3mの大きさに育ち、その頃には、食用にも木材にも適さなくなることから、
「図体は大きいが中身が伴わず、役に立たないもの」のたとえにされている