柚子(ゆず)は、柑橘類の一つで、ミカン科ミカン属の常緑小高木の果実
果実は比較的大きく、果皮の表面はでこぼこしている
酸味が強く、香りがある
ミカン科ミカン属の柑橘類の果実
柚子の木には長く鋭いトゲがある
成長が遅く、「桃栗3年、柿8年、柚子の大馬鹿18年」などと称される
枳殻(カラタチ)への接ぎ木により、数年で収穫を可能にすることが多い
<原産>
中華人民共和国の中央、西域、揚子江上流あたりといわれる
日本に渡来したのは、飛鳥時代あるいは奈良時代の頃といわれる
<産地>
柑橘類の中では耐寒性が強く、東北地方より南で広く栽培されている
京都市右京区嵯峨水尾、高知県馬路村、高知県東部地方の山間部、徳島県木頭村<
収穫量の約半分が高知県
<収穫時期>
旬は、青ゆずが8月、黄ゆずは11月から1月
初夏に花を咲かせ、夏に青玉と称される未熟な青い実が収穫される
その後、11月中、下旬あたりから、黄色い熟した物が収穫される
柚子は、貯蔵性もあり、年末までに収穫されたものが貯蔵され、春頃まで出荷される
<果皮>
凹凸が激しく、「ゆず肌」とも称される
柚子は、果物として食べられるより、薬味や風味づけに使われるため、流通上では野菜として取り扱われる
<果汁>
日本料理やお鍋などにおいて調味料として、香味・酸味を加えるために用いられる
チューハイや、レモネードのような飲み物にも用いられる
<皮>
七味唐辛子に加えられるなど、香辛料・薬味として用いられる
<柚子胡椒>
唐辛子を粗刻みにし、柚子の皮と塩を入れて磨り潰し、熟成させたもの
皮が青い時は青唐辛子、黄色く熟している時は赤唐辛子が用いられる
<柚子味噌>
千切りにして茹で上げた柚子皮を、味噌にみりん・酒・砂糖を合わせたものに入れて中〜弱火で煮詰めたもの
<幽庵焼き>
醤油・酒・味醂の調味液に柚子の輪切りを入れたものを用いた魚の付け焼き
<ゆべし>
柚子の実の上部を切り取り、中身をくり抜き、この中に味噌、山椒、胡桃などを詰めて、切り取った上部で蓋をする
それを藁などに巻いて日陰で1ヶ月から半年ほど乾燥させる
食べるときには、藁を外して、切り分けて、酒の肴やご飯のおかずとして用いる
<柚子茶>
柚子の実と砂糖、蜂蜜を煮込んだジャムを、湯や水で薄めて飲む
<ワイン>
<柚子釜>
果実の果肉の部分をくりぬいて器状にしたもの
料理の盛りつけなどに用いられる
<柚子湯>
冬至の日に、果実全体または果皮をお風呂に浮かべて入り、無病息災を祈る風習
ゆずの香りと黄色に邪気を祓う力があるといわれている
血行を促進させることにより体温を上昇させ、風邪を引きにくくさせる効果があるともいわれる
保温、保湿効果など、香りによるリラックス効果もあるとされる
<香水>
独特の爽やかな香りのため、色々な香水に用いられる
<種子油>
メラニンの生成抑制やアレルギー性皮膚炎の症状緩和の効果があるともいわれる
<季語>
俳句において、果実は秋の季語
花は、夏の季語
柚子湯は、冬の季語
<京都市右京区嵯峨水尾>
愛宕山の南麓にある柚子の特産地
地図情報
柚子の栽培農家が、柚子風呂付きで鶏料理を提供している