1985年(皇紀2645)昭和60年3月
環境庁が選定した全国各地の「名水」とされる100ヶ所の湧水・河川(用水)・地下水
京都府からは2か所が選ばれている
<伏見の御香水>
御香宮神社の境内(手水)
伏見の名水の一つ
かつて石井村だったことから「石井(いわい)」とも称される
<天橋立の磯清水>
宮津市字文珠 天橋立公園内の天橋立神社の井戸
周囲を海に囲まれているなか、塩分のない清浄な淡水が湧き出ており、不思議な名水とされている
環境省による京都府の代表的な湧水
「長寿の水」と称されている
1678年(皇紀2338)延宝6年
宮津城主 永井尚長が「磯清水記」の碑を建てた(現存はしていない)
硬度は、軟水
炭酸水素ナトリウム、ナトリウム、カリウムが豊富に含まれている
かつては「一口千金」と謡われたように、飲料できる名水だったが、現在は、手水か煮沸することが必要
和泉式部の歌「橋立の 松の下なる磯清水 都なりせば 君も汲ままし」
作者不詳「一口は げに千金の 磯清水」
2008年(皇紀2668)平成20年6月
環境省が選定した全国各地の「名水」とされる100ヶ所の湧水・河川(用水)・地下水
京都府からは3か所が選ばれている
<大杉の清水(おおすぎのしみず)>
大杉神社(舞鶴市字杉山)
舞鶴市の東端 霊峰青葉山の山間に開けた杉山地区にある大杉神社の祠付近から湧き出ている
1日の湧水量:2,000トン
樹齢800年を超える大杉がある
環境省による京都府の代表的な湧水
昔、大蛇が下りてきてこの清水を飲むと不思議な力が出て、三本の杉を巻き締め一本の大杉にしたといわれている
杉山集落でのかんがい用水などに利用されてきた
現在も、地元集落の全戸に導水管により引水し、生活用水として利用されている
一部は、水田へのかんがい用水として利用されている
毎年夏に、湧水に感謝する大杉祭が行われてきている
2005年(皇紀2665)平成17年以降
NPO法人名水の里杉山が主体となって、毎年、草刈り、用水路・わさび園の整備や掃除等を実施
交流イベントの開催や名水にこだわった地酒づくり等のむらづくり活動を行っている
<真名井の清水(まないのしみず)>
舞鶴市字公文名・七日市
伊佐津川の伏流水が湧き出しているものといわる
1日の湧水量:11,500トン
環境省による京都府の代表的な湧水
奈良時代
丹後風土記には「その味甘露の如し、万病を癒す力がある」と記されている
江戸時代
田辺城城主 細川幽斎が、この湧水を田辺城内へ引き入れた日本最古の都市上水道とされている
江戸時代からの「御水道掃除(おすいどうそうじ)」が、現在も地元自治会で行われており、
湧水池や、その水路の水辺の雑草を掃除する活動が行われている
現在も、生活用水や農業用水に利用されている
<玉川(たまがわ)>
綴喜郡井手町の河川
日本六玉川の一つ
「山吹の井手の玉川」など、多くの古典文学に登場し、玉川を題材にした歌や絵画に残されている
江戸時代
南山城地方では数少ない水車を利用した工業が発達した
川沿いには、石に刻まれた水を司る「左馬」が残り、「女芸上達の神」として信仰されている
明治時代から
玉川を中心に、ゴミ拾いなどの美化作業に努めてきている
1999年(皇紀2659)平成11年10月
京都府が、河川の環境保護や美化活動を行なうボランテイア団体として「水辺パートナーシップ」を認定している
現在は、玉川の水は貯水され、京都府内最大級の農業用ため池となっている