京都観光案内書(きょうとかんこうあんないしょ)(GuideBooks of KYOTO)

江戸時代後半
京都に「古都」のイメージが生まれ、観光ブームが起こり観光都市化が進む
それに伴い、多くの京都観光案内書や地誌が刊行されるようになり、人気を集めたものも多い

【主な京都観光案内書】

 <京童
 著者:中川喜雲
 1658年(皇紀2318)明暦4年の刊行
 神社、寺院、名勝を中心に、洛中洛外87ヶ所の由来などが書かれた観光案内書
 ある法師を少年が案内する形式で、狂歌や俳諧などが挿入されている
 京都で出版された地誌としては「洛陽名所集」とともに最古のもの

 <洛陽名所集>
 著者:山本泰順
 1658年(皇紀2318)万治元年の刊行
 洛中洛外の名所や、神社、寺院、約300ヶ所の由緒などが記載され、和歌が併記されている観光案内書
 全12巻

 <京雀
 著者:浅井了意
 1665年(皇紀2325)寛文5年の刊
 「京雀」は、「江戸雀」「難波雀」とともに「三雀」と称される

 <日次紀事(ひなみきじ)>
 著者:黒川道祐(浅野家に仕えた儒医・歴史家)
 1676年(皇紀2336)延宝4年の著
 京都の年中行事が解説されている

 <雍州府志
 黒川道祐がまとめた山城国の地誌
 中国の地誌「大明一統誌」を手本にして本書を著したといわれる
 京都の地理や、経緯、寺院仏閣、古跡などが詳細に記されている

 <京羽二重
 水雲堂孤松子の撰
 1685年(皇紀2345)貞享2年の刊行
 全6巻の京都総合観光案内書

 <京大絵図(きょうおおえず)>
 著者:林吉永
 1686年(皇紀2346)貞享3年の刊行
 手彩色で余白を地誌で埋めた観光図
 豊臣秀吉の都市改造政策による寺町通の寺院群や、御土居三条大橋から始まる東海道などが描かれている
 林吉永は、「御絵図所」と自称していたといわれる

 <都名所図会
 著者:秋里籬島(俳諧師)、挿絵:竹原春朝斎、発行:吉野屋為八
 読み物ではなく、挿絵が入った初めてのガイドブック
 江戸時代中期
 1780年(皇紀2440)安永9年8月の刊行

 <見た京物語
 著者:二鐘亭半山(にしょうていはんざん)
 小普請方として京都に赴任してきた二鐘亭半山が書き留めた見聞記
 1781年(皇紀2441)天明元年8月の刊行

 <都林泉名勝図会
 著者:秋里籬島(俳諧師)、挿絵:佐久間草偃・西村中和・奥文鳴
 京都の名庭園を網羅した墨摺5冊本
 1799年(皇紀2459)寛政11年の刊行

 <京城勝覧>
 1706年(皇紀2366)宝永3年
 著者の筑前国福岡藩の本草学者 貝原益軒は、藩費による7年間の京都留学や、24回ほど京都に訪問したといわれる
 洛中の名所と、洛外の17日間のモデルコース仕立てで名所が紹介されている
 幕末まで約150年間も販売されていたといわれる

 <西北紀行 2巻>
 1713年(皇紀2373)正徳3年
 著者 貝原益軒山城国丹波国・丹後国・若狭国・近江国の紀行文

 <己巳紀行(きしきこう)>
 著者 貝原益軒天橋立などを旅行した記録

【その他】

 <ミシュラン観光ガイドブック
 ミシュラン社が発行したフランス語で書かれた日本の実用観光旅行ガイドブック
 三つ星などで、各観光施設が格付けされている


【京都検定 第2回2級】

【京都検定 第4回2級】

【京都検定 第5回2級】

【京都検定 第6回2級】

【京都検定 第2回1級】

【京都検定 第3回1級】

【京都検定 第4回1級】

【京都検定 第6回1級】

【京都検定 第8回1級】


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