秩父宮御殿(ちちぶのみやごでん)は、大覚寺に貴賓館として下賜された秩父宮家の旧邸の遺構
秩父宮家は、大正時代に大正天皇の第2皇子 雍仁親王(やすひとしんのう)が創設された宮家
秩父宮御殿は、東宮仮御所の霞ヶ関離宮に建立された建物が下賜されたもの
洋館部分は戦争で焼失し、残された和風建築部分のみが、大覚寺に貴賓館として移築された
平屋の書院造で約30坪、3部屋ある
手前の部屋は洋風でカーペットが敷かれソファがおかれている
皇室らしい色彩で季節の花や鳥を描いた襖絵で飾られている
現在も、皇族の方々が来られたときの休憩所になっている
中央の間には、嵯峨天皇の孫 恒寂入道親王の肖像画がかかっている和室
奥の和室には菊の御紋の入った箪笥などが置かれている
大覚寺最後の門跡 慈性入道親王(有栖川宮韶仁親王の第2皇子)が、この箪笥を使っていたといわれる
庭園は、江戸時代初期のもので小堀遠州の作庭