内裏(だいり)(Dairi)

旧所在地:京都市上京区千本丸太町上ル(大極殿の跡)   名所地図情報名所

大内裏の範囲:平安京の中央北部
  現在の一条通、二条通大宮通御前通に囲まれた範囲
  東西約1169m、南北約1394m

内裏の範囲:大内裏の中央東寄り
  東西約200m、南北約300m

別称:御所(ごしょ)、禁裏(きんり)、大内(おおうち)

 内裏(だいり)は、天皇の住居
 大内裏(だいだいり)は、内裏の周囲に、国家的行事が行われる場所や諸官庁が置かれたところ

 平安京の中央の最北部におかれ、
 大内裏の南端の中央が朱雀門で、そこから南に平安京南端の羅城門まで朱雀大路(現在の千本通)がのびていた

【内裏の歴史・経緯】


【内裏(だいり)】

 内裏(だいり)は、平安京の官庁エリアである大内裏の中央東寄りにおかれた、天皇の私的な住居

 中央政庁である朝堂院の北側に位置し、周囲を築地に囲まれていた
 広さは、東西約200m、南北約300mほどあった

 内裏の中は、南側に天皇の政務所である紫宸殿や日常生活の場の清涼殿などがあり、北側に後宮があった

【内裏の主な建物】

 内裏の中央を南端から北に、
 建礼門・承明門・前庭・紫宸殿・仁寿殿・承香殿・常寧殿・貞観殿・玄輝門・朔平門と並び、
それぞれの建物は渡殿で結ばれている

 中央部分の東端から西には、
 宜秋門・陰明門・後涼殿・清涼殿・仁寿殿・綾綺殿・温明殿・宣陽門・建春門と並ぶ

 <紫宸殿(ししんでん)
 内裏の正殿で、天皇の日常政務、公事や重要な儀式が行われた建物
 内裏のほぼ中央に南面して建ち、九間四面庇と内裏内で一番大きい建物
 「南殿」とも称される

 <清涼殿(せいりょうでん)
 天皇が日常生活を送っていた住居
 紫宸殿の西北、校書殿の北に、東向きに建つ
 日常の政務や、四方拝・叙位・除目などの行事も行われた
 九間四面、屋根は檜皮葺、入母屋造
 東庭の北に呉竹台、南に河竹台がある
 天皇が主に居住していたのは、中心部の昼御座(ひのおまし)・夜御殿(よるのおとど)
 昼御座の北に、弘徽殿上御局・藤壺上御局(后妃の部屋)がある
 西側に、北から順に御湯殿上(天皇の食事を調理する)・御手水間(天皇の調髪を行う)・
朝餉間(天皇が朝食を取る)・台盤所(食事を載せた台を置く)・鬼間(厨子などを置く)が並ぶ
 南端に、昇殿を許された蔵人と公卿だけが上がることのできる殿上間があった

 <左近の桜(さこんのさくら)
 紫宸殿の南階前、前庭の東側にある桜
 儀式の時に、左近衛府の官人が、近くに並んだことから名付けられた

 <右近の橘(うこんのたちばな)
 紫宸殿の南階前、前庭の西側にある橘
 儀式の時に、右近衛府の官人が、近くに並んだことから名付けられた

 <仁寿殿(じじゅうでん)>
 北の紫宸殿、南の承香殿の間にある、内裏の中央部に位置する建物
 紫宸殿と承香殿とは、渡殿で結ばれ、建物の中央を南北に馬通が通っている
 天皇が、日常生活を送っていた住居だったが、清涼殿に移られてからは行事が行われていた

 <承香殿(しょうきょうでん)>
 仁寿殿の北、後宮の南に立つ
 女御などが住んでいた建物
 仁寿殿と後宮とは、渡殿で結ばれ、建物の中央を南北に馬通(めどう)が通っている

 <常寧殿(じょうねいでん)>
 後宮の中心に位置する建物
 皇后御所とされ、「后町(きさいまち)」とも称される
 北の貞観殿と、南の承香殿とは、渡殿で結ばれ、建物の中央を南北に馬通が通っている

 <貞観殿(じょうがんでん)>
 常寧殿の北、後宮の中央の一番奥に位置する、内裏後宮七殿の一つ
 皇后宮の政庁がおかれた
 また、天皇の御服の裁縫を行う御匣殿がおかれた御匣殿

 <弘徽殿(こきでん)>
 清涼殿の北に位置する、内裏後宮七殿の一つ
 皇后、中宮、有力な女御などが住んでいた建物

 <宣耀殿(せんようでん)>
 一番北の貞観殿の東側にある、内裏後宮七殿の一つ
 女御、更衣の住居、後宮に仕える女房の曹司ともなった建物

 <安福殿(あんぷくでん)>
 承明門を入って前庭の西側に東向きに立つ
 侍医が控えた薬殿で、西廂には、造酒司・主水司が控えていた

 <春興殿(しゅんこうでん)>
 承明門を入って前庭の東側に西向きに立つ
 武具を納める所で、儀式が行われるときには公卿の席として使用された

 <校書殿(きょうしょでん)>
 清涼殿のすぐ南側、安福殿の北の建物
 累代の書籍、文書が納められていた文殿
 西廂には蔵人所があり、南には宮中の書籍・文書を整理する校書所があった

 <宜陽殿(ぎようでん)>
 清涼殿のすぐ南側、春興殿の北の建物
 楽器や書籍などの歴代の御物が保管されていた宝物庫

 <左近の陣(さこんのじん)>
 紫宸殿前庭の東側の日華門
 左近衛府が警護し、詰所があった
 南に春興殿、北に宣陽殿が立ち、結ばれている

 <右近の陣(うこんのじん)>
 紫宸殿前庭の西側の月華門
 右近衛府が警護し、詰所があった
 南に安福殿、北に校書殿が立ち、結ばれている

 <後涼殿(こうりょうでん)>
 清涼殿の西側にある
 女官の詰め所や、配膳の準備などに使われた
 清涼殿とは渡殿で結ばれ、殿舎と渡殿で囲まれた2つの中庭が朝餉壺・台所壺

【その他】

 <内野
 平安京の大内裏の北側の松原一帯
 大内裏が焼失してから再建されなくなってから荒廃した野原になっていた

 <内野児童公園>
 「大極殿遺跡(だいこくでんいし)」の碑がある

 <平安宮内裏内郭回廊跡>
 国の史跡に指定されている

 <聚楽第
 関白になった豊臣秀吉平安京大内裏跡内野に創建した天守閣を持つ壮大な屋敷

 <草紙洗小町(そうしあらいこまち)>
 内裏が舞台の能の演目

【内裏跡へのアクセス】

 市バス 千本丸太町 すぐ


【京都検定 第1回3級】

3.平安京の中央の大内裏からまっすぐ南北に通じていた朱雀大路の都城南端の正門はどこか?

【京都検定 第2回3級】

【京都検定 第4回3級】

【京都検定 第5回3級】

【京都検定 第7回3級】

【京都検定 第8回3級】

【京都検定 第1回2級】

【京都検定 第2回2級】

【京都検定 第3回2級】

【京都検定 第4回2級】

【京都検定 第5回2級】

【京都検定 第8回2級】

【京都検定 第9回2級】

【京都検定 第10回2級】

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