澤井家住宅(さわいけじゅうたく)は、京田辺市にある、代官を務めていた澤井家の住宅
江戸時代中期の建築で、住宅建築のときの普請願書が一式残っており重要文化財に指定されている
<澤井家住宅1棟(重要文化財)>
桁行20.2m、梁間12.6m、入母屋造、茅葺
四面の庇は本瓦および桟瓦葺
西面突出部 桁行9.0m、梁間6.0m、入母屋造、茅葺
西面と北面に庇があり本瓦および桟瓦葺
附属 奉差上一札 一枚 「元文五年申九月」の記がある
奉願造作之事 一枚 「元文五年申十月」の記がある
家造作入用覚帳 一冊 「元文六辛酉年」の記がある
家造作見舞覚帳 一冊
絵図 一枚
家相図 一枚 袋入り、袋に「天保十二辛丑年三月吉辰」の記がある
住宅は東向き
間口九間、奥行六間の上手の背面に角座敷を突出させた構成
曇華院門跡の所領を治めていた代官を務めるていたことから、接客機能を重視した特殊な平面を持っている
平面は、南側四間半のうち、前面に土間があり、その後ろに台所・女子部屋などがある
上手は、正面に玄関と式台、玄関の間があり、その後ろに、居間、仏間などがある
角座敷は、次の間と奥の間の2室続きの座敷で、数寄屋風になっており、三方に縁側がある
土間廻りは、太い柱と太い梁を組み合せた重厚な構えで広い空間になっている
屋根は、入母屋造・茅葺をL字型に組み合わされて、周囲に庇が付いている
住宅建築のときの普請願書が一式残っていることも貴重とされる
<伊佐家住宅>
澤井家住宅から、約3.5km北にある幕府領の庄屋を務めた伊佐家の住居
同じ大工集団「松井村前川吉兵衛」により建築されたとされる