京都特産すぐき発祥之地は、上賀茂地域で栽培されている京の伝統野菜の一つすぐきによるすぐき漬の発祥の地
上賀茂土門町の住宅街の中の穂根束児童公園(ほねつかじどうこうえん)の中に石碑が立っている
<すぐき漬>
京の伝統野菜の一つ
栽培された「すぐき」の全量が漬け物にされているといわれる
桃山時代
上賀茂神社の社家など限られた人々が、門外不出として、贈答用として栽培されていた
明治時代に、一般にも販売されるようになる
<石碑>
建立年:1973年(皇紀2633)昭和48年
建立者:上賀茂土地区画整理組合
大きさ:高さ240 x 幅82 x 奥行44cm
碑文:
(南側)京都特産すぐき発祥之地 上賀茂土地区画整理組合建之
(北側)
京都市北区上賀茂ハ京都特産すぐき発祥ノ地デアル。
近時、当地区ニ於ケル各種ノ蔬菜栽培ノ機能ハ喪失ヲ余儀ナクサレルニ至ツタガすぐき菜栽培地トシテハ
先人ノ志ヲ継承シテコレヲ確保シ且ツ高度ナル加工ノ技術ヲ保有シテイル。
すぐき菜ハ三百有余年ノ栽培ノ歴史ヲ有スル。
上賀茂神社ノ社家某ガ加茂川原ニ自生セル植物、
或ハ御所又ハ上賀茂神社ニ寄進セラレタル蔬菜ノ中ヨリすぐき菜ノ原種ト推定セラルルモノヲ入テ
之ノ栽培ヲ始メタコトヲ以ツテ其ノ起源トスル。
其ノ後極メテ小規模ニ且ツ趣味的ニ限ラレタ社家ノ人々ノミニヨリ栽培ガ続ケラレテキタガ明治以降ハ大イニ普及栽培サレ、
其ノ後農家ノ絶エザル努力ニ依リ京都特産すぐきノ名称ハ世上ニ宣伝サレ、
ソノ独特ナル加工技術ト共ニ比類ナキ農産物トシテ今日ニ至ルマデ伝エラレタ。
農業上ノミナラズ人文地理的ニモマコトニ銘記ス可キデアル。
昭和四十八年十月京都府立大学農学部教授 農学博士
高嶋四郎記