旧山田家住宅は、久御山町北西部の東一口にある、巨椋池の魚業者の大庄屋の遺構
周囲16km、面積800haあった巨椋池の南西に位置している
江戸時代、淀川・巨椋池の漁業者の代表として御牧郷(みまきごう)13カ村をまとめる大庄屋だった
<敷地>
東西約40m、南北約30m
<長屋門(国の登録有形文化財)>
武家屋敷のような重厚な大型の構え
水害を避けるため敷地北辺の石垣上に築かれている
東寄りに門口を開き、その東西に居室や物入などがある
東西約27m、南北約4m、建築面積107m2
木造平屋建、入母屋造、飾り瓦を棟にのせた本瓦葺、漆喰塗壁、外壁には武者窓や与力窓があり出格子が付く
組棟の上段に松葉菱、下段に丸五引家紋の瓦が組み込まれている
腰を簓子下見板張とし、軒は出桁造で漆喰塗とする
<長塀(国の登録有形文化財)>
長屋門と一連の切石積石垣上に建ち、長屋門の東端から敷地北東辺沿いに延びる
木造、切妻造、本瓦葺、折曲り延長20m
外壁は、長屋門と同様に腰を簓子下見板張とし、軒は腕木とも漆喰で塗り込められている
<主屋(国の登録有形文化財)>
敷地の中央に北面して建つ
木造平屋建、切妻造、桟瓦葺、四周に下屋をめぐらす、建築面積174m2
東西約19m、南北約12m
正面中央に入母屋屋根で式台を備える玄関がある
内部は西寄りに土間、東側に六間ある
座敷には、網代や鯉の彫刻欄間、京狩野鶴沢派3代 鶴沢探索の落款のある雲龍が描かれた襖絵などで飾られている
<旧山田家住宅>
久御山町により一般公開されている
長屋門に整備された展示室内で、巨椋池にかかわる資料なども展示されている