宇治の万葉歌碑(うじのまんようかひ)は、宇治市各所に立てられている万葉集の歌碑
宇治の地は、古代より宇治川を挟んで水陸交通の要所としてにぎわい、自然的景観や生活情感を詠んだ歌が多く詠まれてきた
万葉集には、宇治を舞台にした歌が23首あるといわれる
宇治市各所に万葉歌碑が立てられている
1992年(皇紀2652)平成4年4月
宇治市により、6首の歌碑が立てられる
<6基の歌碑いづれも)>
材質:みかげ石
大きさ:高さ90 x 幅80 x 奥行20~45cm
重さ:約1.5トン
揮毫:それぞれ6人による
<下居神社境内>
「秋の野の み草刈り 葺き宿れりし 宇治の宮処の 仮廬し思ほゆ」
題詞「額田王歌 未詳」
額田王 巻1-7
<京都府立宇治公園 橘島>
「もののふの 八十宇治川の 網代木に いさよふ波の ゆくへ知らずも」
題詞「柿本人麻呂の歌」
柿本人麻呂 巻3-264
<宇治川 朝霧橋東詰>
「宇治川は 淀瀬無からし 網代人 舟呼ばふ声 をちこち聞こゆ」
巻7-1135 作者不明
<塔川 観光センター>
「ちはや人 宇治川波を 清みかも 旅行く人の 立ちかてにする」
巻7-1139 作者不明
<大吉山登り口広場 さわらびの道>
「そらみつ 倭の国 あをによし 奈良山越えて 山代の 管木の原 ちはやぶる 宇治の渡 瀧つ屋の 阿後尼の原を
千歳に 闕くる事無く 萬歳に あり通はむと 山科の 石田の杜の すめ神に 幣取り向けて われは越え行く 相坂山を」
巻13-3236 作者不明
<大吉山頂上展望台>
「妹らがり 今木の嶺に 茂り立つ 夫松の木は 古人見けむ」
作者不明 巻9-1795
<宇治市伊勢田町 砂田第一児童公園>
題詞「名木河作歌」
「衣手乃 名木之川邊乎 春雨 吾立沾等 家念良武可」
(衣手の 名木の川辺を 春雨に 我れ立ち濡ると 家思ふらむか)
作者不明 巻9-1696
新碑と旧碑の2つの歌碑が並んで立てられている
<宇治市伊勢田町 伊勢田小学校>
「衣手の 名木の川辺を 春雨に 我れ立ち濡ると 家思ふらむか」
作者不明 巻9-1696