5月1日から、葵祭の清めのための前儀として、さまざまな祭事が行われてきて
5月15日に、メインイベントとなる祭儀が行われる
葵祭の祭儀は、「宮中の儀」「進発の儀」「路頭の儀(行列)」「社頭の儀」の4つからなる
<宮中の儀>
天皇から遣わされた勅使を京都御所に迎えて、御祭文、御幣物(ごへいもつ)を拝受する儀式
現在は行わていない
<進発の儀>
午前10時に、御所内で行われる
行列に参加する人馬が、宜秋門(ぎしゅうもん)から出て列を整える
<路頭の儀>
午前10時30分に、先頭が、建礼門前を出発し「路頭の儀」の行列が始まる
行列は、総勢約500名、馬36頭、牛4頭、牛車2台、輿1台の平安貴族そのままの風雅な王朝行列
京都御所を出発し、下鴨神社へ、さらに賀茂街道を北上し、上賀茂神社へ向かう
その道のりは約8kmにもおよぶ
先頭 乗尻(のりじり)の騎馬6騎
第1列 検非違使のと山城使と、その従者たち
第2列 御幣物をかつぎ供奉(ぐぶ)する官人、馬寮使(めりょうつかい)、紫の藤の花で飾られた御所車
第3列 勅使に従う舞人(まいびと)と近衛使(このえつかい)
第4列 楽を奏する倍従(べいじゅう)と内蔵使(くらつかい)、花々で飾った風流傘(ふりゅうがさ)
第5列 十二単で腰輿に乗る斎王代と斎王列、それに従う女人たち
<社頭の儀>
行列が下鴨神社、上賀茂神社の両社に到着した際、それぞれの社頭で行われる儀式
勅使が御祭文を奏上し御幣物を奉納する
さらに賀茂競馬(2頭の馬でスピードを競い合う走馬)、舞人による「東遊(あずまあそび)」の舞が奉納される
14時過ぎに、再び行列を整えて、北大路通から賀茂川の川沿いの街道を通り、上賀茂神社へ向かう
15時30頃、上賀茂神社に到着し、社頭の儀が行われる