護摩焚き(ごまたき)は、祇園祭において役行者山で行われる祭事の一つ
修験道総本山 聖護院門跡の山伏が、修験道ゆかりの七つの山を巡拝された後、
役行者山において、護摩を焚いて読経する護摩焚供養が行われる
役行者山は、他の山伏山などと異なり、吉符入のとき、八坂神社の神官による清祓(きよはらい)を受けず、
護摩焚きにより清祓が行われる
7月16日午後
修験道総本山 聖護院門跡の山伏、20〜30名が、錫杖やほら貝を手に六角堂を出発し、修験道ゆかりの七つの山を巡拝し、
祇園祭の無事巡行や町内安全などが祈願される
修験道ゆかりの山
山伏山、浄妙山、霰天神山、北観音山、南観音山、八幡山、役行者山
修験道総本山 聖護院門跡の山伏たちは巡拝の最後に、ホラ貝を吹きながら修験道の開祖 役行者を祀る役行者山に到着
<山伏問答>
役行者山の前には結界が張られており、その結界内に入るために、聖護院門跡の山伏でることを証明するための問答が行われる
「修験道の祖師」や、結袈裟・頭襟(ときん)など山伏装束の意味が問いかけられ、それに山伏が答える
最後に「間違いなく聖護院門跡の山伏とお認め申す」「よって案内申す」と言われ、結界の中に導かれる
<四方払い>
護摩壇の周りを、木火土金水を表す五色の羽根のついた矢が放たれ、場が清められる
<護摩壇の祓い>
斧で護摩壇が清められる
<護摩焚き>
護摩壇の前で、山伏により祝詞が奏上され、点火される
般若心経などが読経され、法螺貝が吹き鳴らされ、護摩木がくべられる
参拝者は、結界につけられていた五色の御幣を持ちかえると厄除けになるといわれる
<行者餅>
役行者山にちなんだお菓子
1806年(皇紀2466)文化3年
奈良大峰山で修行をしていた聖護院門跡の山伏が、夢の中に役行者が現れて、
「行者の衣をかたどった菓子を作り、祇園祭の役行者山に供えて、知人縁者に配れば、その者は疫病から免れる」と
夢告を受けたといわれる
柏屋光貞の提供
7月16日のみ販売される