祇園祭は、日本各地の祇園社と呼ばれる神社に対して行われる祭
京都の祇園祭は、八坂神社と綾戸國中神社とが合同で行われる
平安時代初期に疫病が流行したとき、祇園社の祭神 素戔嗚尊の崇りとされて、その疫病退散を祈願したのを起源とする
1100年以上も続く歴史のある祭
7月1日から31日まで1ヶ月間にわたり多くの祭事・行事が行われる
特に、山鉾巡行・宵山・神幸祭・還幸祭・花傘巡行がメインの祭事・行事となる
祇園祭の祭事は、7月1日から始まり、7月31日まで、いろいろな行事や祭儀が行われる
現在は、鉾8基、山24基、傘鉾2基の、合わせて34基の山鉾が建てられる
そのち29基は、重要有形民俗文化財に指定(1962年(皇紀2622)昭和37年5月)されている
<山鉾巡行順>
祇園囃子は、鉾の上で奏でられる「コンチキチン」の囃子
室町時代末期
能楽の影響のもとに成立する
江戸時代
現在のような囃子に洗練されたといわれる
囃子に用いる楽器は、鉦・太鼓・笛に限られる
鉦方は、少年の時から稽古を始め、成人になって太鼓方または笛方となる
曲目は、各山鉾で30曲近くあり、一部共通のものもあるが、ほとんどが各山鉾の独自の囃子
<鱧祭(はもまつり)>
祇園祭の期間が、鱧(はも)が一番美味しいといわれる
祇園祭は、「鱧祭」とも称され、おつくり、焼物、酢の物、吸物、寿司と全て鱧づくしで食べる
<鯖寿司>
鯖寿司は、祇園祭の祭料理でもある
<祇園祭とキュウリ>
八坂神社の神紋と、キュウリを輪切りにした切り口の模様が似ていることから、
八坂神社の祭礼である祇園祭の間は、恐れ多くもったいないこととされてキュウリを口にしない風習がある
キュウリの一番美味しい7月の時期にあえて食べず、祇園祭が無事に終わることを切に願ってのことといわれる
<屏風祭>
山鉾町の町家では、表の格子を外して、秘蔵している屏風や美術品、調度品などを飾り、通りから鑑賞してもらえるようにしている
<稚児餅>
7月13日に長刀鉾の稚児が位を頂く「稚児社参の儀」で供えられるお菓子
<岩田帯>
祇園祭の巡行後に、船鉾町で神功皇后の像に巻かれた帯が授与される
<祇園祭の粽(ちまき)>
厄除けのお守りとされる「蘇民将来之子孫也」と護符の付いた「ちまき」が、祇園祭の宵山の日だけ授けられ一年間、玄関先に飾られる
上賀茂の農家において、藁(わら)を軸にして、クマザサの葉をい草で三角形に巻き、それを10本ずつ束にして木型で形を整えられる
約3万本が作られるといわれる
<寄町制度(よりまちせいど)>
鉾町(ほこちょう)周辺の町々が、特定の山鉾の寄町となって、山鉾の経費を援助する制度
明治維新まで続いていた
<後の祭>
祇園祭は、7月1日から31日まで多くの行事が行われるが、一大イベントである山鉾巡行が終わってしまえば、
その後には大きな行事がないことから「後の祭」と言われはじめたといわれる
あるいは、以前は山鉾巡行が17日の「前祭」と24日の「後祭」の2回行われており、
「豪華絢爛な鉾を見にいったつもりが、山しか巡行しない後祭だった」ということから言われはじめたともいわれる
<ヒオウギ(檜扇)>
祇園祭の期間中に、厄除けのために、床の間や玄関に飾られる