辻回し(つじまわし)は、祇園祭の山鉾巡行の最大の見所の一つ
操舵性能のない木製の車輪を持ち、10トンを超える山鉾の方向転換が行われる
<山鉾>
重さ10トンを越え、操舵性のない直径2mほどの木製の車輪が付けられている
緻密な設計と、大きな力が加わっても崩れない組み立て方をされている
山鉾の上部が大きく揺れることで、鉾全体の揺れが減衰されている
<辻回し>
交差点では、位置を見定め、青竹が敷かれ水をたっぷりと撒き、その上に山鉾を乗せる
曳き綱を車輪に渡し、曳き手たちが回転方向に引っ張る準備をする
音頭取りの「ソーレ」「エンヤラヤー」の掛け声と扇子による合図に合わせて、曳き手たちが引き回す
一度に30度ぐらい回転できれば成功とされ、3,4回、青竹を敷き直して引き回わされる
<辻回しの交差点>
四条河原町(全ての山鉾)、四条御池(全ての山鉾)、新町御池、四条新町、四条室町
<曳山>
曳山などの軽い山は、交差点などでは、曳き手たちが担ぎ上げて、方向転換が行われる
<囃子>
山鉾巡行の「コンチキチン」の囃子は、辻回しを機にテンポが変えられる
四条河原町の「辻回し」までの優雅な雅楽の趣きの囃子
「辻回し」のときには、八坂神社に奉納する「神楽」「唐子」が囃される
「辻回し」の間に、悠長な「出鉾囃子」から、軽快な「戻り囃子」に移る
最後の「辻回し」から鉾宿(ほこやど)までは、鉦が単調なリズムを刻む