五大力尊仁王会は、醍醐寺における、不動明王などの五大明王に国の安穏や無病息災を願う法要
874年(皇紀1534)貞観16年の創始以来、1100年以上も続けられている
醍醐寺 五大堂において毎年2月15日からの7日間の前行が行われ、
2月23日に、金堂において仁王会の大法要が厳修される
2月23日にのみ、盗難・災難除けの身代わり御霊符である「五大力さん」の分身御影が授与される
本来の仁王会は、朝廷におけるもので、天皇の一代に一度、「仁王般若波羅蜜経」を講讃して、
鎮護国家・万民豊楽が祈願されていた
五大力尊の本尊は、上醍醐 五大堂の下記の五大尊とされる
中央 不動明王
東方 降三世夜叉明王(ごうざんぜやしゃみょうおう)
南方 軍荼利夜叉明王(ぐんだりやしゃみょうおう)
西方 大威徳夜叉明王(だいいとくやしゃみょうおう)
北方 金剛夜叉明王(こんごうやしゃみょうおう)
毎年2月15日より21日までの七日間
上醍醐 五大堂において
一日三座二十一座の前行法要が、50名の前行僧により行われる
2月21日
前行僧により、「五大力尊御影」が、上醍醐 五大堂より本堂である金堂に遷座される
京都市内を連行(れんぎょう)された、重さ100kgの紅白の大鏡餅一重ね十組が、金堂に奉納される
2月23日
金堂において、金剛界の修法により咒立法要が行われ、
「仁王経」が唱えられ、護摩を焚き、国家安泰と国民の幸福が祈願される
柴灯護摩道場(さいとうごまどうじょう)において、修験道の秘法「柴灯大護摩」が行われる
2月23日の午後
金堂前広場にて行われる
「餅上げ力奉納」と称され、五大明王に「力」を奉納し、無病息災、身体堅固の御利益を授かる
仁王会の行事の一つとして戦後に始まる
男性は、直径約80cm、一重ね150kg、女性は90kgの巨大な紅白の鏡餅を一人で持ち上げて、その持続時間が競われる
優勝者には、持ち上げた鏡餅の上部が授与される
「五大力さん」の分身御影(おみえ)といわれる、盗難・災難除けの身代わり御霊符
2月23日のみ、法要が始まると参拝者に授与される
上醍醐の五大堂において、7日間、21座にわたりご祈願されたもの
分身御影(みえ)は、盗難や身に降りかかるあらゆる災難を除くご利益があるといわれ、
一身一家の守護として盗難・災難除けの身代わり御霊符として祀られる