十日ゑびす大祭(とうかえびすたいさい)は、1月10日前後の5日間、恵美須神社で行われるお祭
ゑびす囃子の「商売繁昌で笹もってこい」の掛け声で、商売繁盛・家運隆昌を祈願して参拝し、
吉兆笹に好みの縁起物を結び付けて、店舗などに飾り付け福を授かる
1月8日から12日の5日間、いろいろな神事や行事が行われる
<8日 招福祭>
宝恵かご社参(東映太秦映画村より)(年によっては9日)
湯立て神楽神事
餅つき神事(神職、巫女さんの奉仕)
宝恵かご社参は、東映の女優さんが、松竹梅と紅白に飾ったかごに乗り、ゑびす囃子の「商売繁昌で笹もってこい」や
「宝恵かごホイ」の掛け声で、太秦の東映太秦映画村より参向してきて、お祓いを受けて参拝される
記念撮影などの後、宝恵かごに乗って、商店街などへ吉兆笹を配り巡行される
<9日 宵ゑびす祭>
招福まぐろ奉納
宝恵かご社参(東映太秦映画村より)(年によっては8日)
祭典
神楽奉納(神楽殿で適宜、何度も行われる)
夜通し開門される
<10日 十日ゑびす大祭>
東映女優の奉仕による福笹の授与
祭典
神楽奉納(神楽殿で適宜、何度も行われる)
夜通し開門される
<11日 残り福祭>
祇園甲部・宮川町の舞妓さんの奉仕による福笹と福餅の授与
(福餅は、8日の「餅つき神事」により作られたお餅)
神楽奉納(神楽殿で適宜、何度も行われる)
<12日 撤福祭>
祭典
神楽奉納(神楽殿で適宜、何度も行われる)
<古い笹の返納>
最初に、昨年に福を授かった古い福笹を返納する
<参拝>
本殿で、ゑびすさんに参拝する
<念押しの参拝>
高齢のために耳が遠くなられたゑびすさんに声が届くよう、本殿横の板を叩いて注意をひき、もう一度、参拝をする
<福笹>
商売繁昌・家運隆昌を祈願した吉兆笹を受けて、それぞれ好みの縁起物を選んで、巫女さんにつけてもらう
縁起物は全部で16種類
宝船・大宝・福俵・福箕・福熊手・福鯛・宝来・御札・御守り・福銭・小判など
<福餅>
11日の残り福祭では、8日の「餅つき神事」により作られたお餅もいただける
<糸かけの鯛>
商いをする家では、えびす神の掛け軸を床の間に掛けたり、三宝に乗せた糸かけの鯛や御神酒を供えて商売繁盛を祈願される
糸かけの鯛は、えびす神の好物の鯛の背びれから尾、尾から口へと紅白の糸をかけて、海から踊り出てきたかのように、
尾を勢いよく上げて糸をかけた鯛
<福笹発祥の地>
全国の十日えびすの縁起物である福笹の授受は、ここ恵美須神社で初めて行われたといわれる
<日本三大ゑびす>
恵美須神社、今宮神社(西宮市)、今宮戎神社(大坂市)
<八坂神社>
八坂神社の末社 北向蛭子社でも十日ゑびすが催される
9日夕方には、七福神が乗った「えびす船」が四条通を烏丸通まで巡行する
福娘たちにより、福笹が四条通界隈の商店に配られる
9日・10日の二日間だけ、本殿、蛭子社、大黒社の三社に参拝する「三社詣」が行われ、宝舟が描かれた用紙に
朱印を押してもらう
<葱とはんぺいのお汁>
10月20日の二十日ゑびすの日のえびす講にいただく葱とはんぺいのお汁
ゑびすさんの「笹に小判」と称される縁起物の行事料理
福笹に見立てた九条ねぎと、小判に見立てたはんぺいの質素な汁物