弘道館(こうどうかん)

所在地:京都市上京区上長者町通新町東入元土御門町   名所地図情報名所

創設:1806年(皇紀2466)文化3年5月12日

京都を彩る建物や庭園認定

 弘道館(こうどうかん)は、江戸時代後期に、儒学者 皆川淇園(みながわきえん)が京都御所の西に建設した学問所

 現在は、文化の保存を目的とした公益財団法人 有斐斎弘道館により運営されている

 江戸時代後期の儒者皆川淇園の私塾であり、門人や大名の支持を得て建てられた

【弘道館の歴史・経緯】

【弘道館】

 <弘道館(こうどうかん)>
 儒学者 皆川淇園(みながわきえん)が京都で建設した学問所

 私立大学の先駆とされる

 皆川淇園は、「開物学」と称される独自で難解な学問を創始する
 詩文や書画、山水画にも優れていたといわれる

 日本全国から入門者が集まり、門弟は3千人ともいわれ、門人帖である「有斐斎受業門人帖」には1300人の名前が記録されている
 その中には、小石元俊・松浦静山・帆足万里などがいる

 入門者は、16歳〜30歳が多く、身分は、武家・僧侶・医家など多様であった

 大名からも支持を受け、平戸藩の松浦静山や、近江の膳所藩、亀山藩にも招かれて出講した

【公益財団法人 有斐斎弘道館】

 弘道館の建造物、庭園を保存するとともに、現代における学問所の再興をめざして活動されている
 上京区上長者町通新町東入元土御門町
 設立:2013年(皇紀2673)平成25年9月設立
 英名:Yuuhisai Koudoukan Foundation

 <目的>
 皆川淇園の学問所「弘道館」の跡地に、江戸時代幕末から明治大正期にかけて建てられた文化的・歴史的価値のある
有斐斎弘道館において、学問と文化の融合から創出される知(融合知)の研究をするとともに、
その融合知を一つの総合知として発見させる体験教育を行うことで、
豊かな人材の育成をし、日本文化の向上及び発展に寄与することを目的とする

 <事業>
 (1)日本文化に関する普及啓発・啓蒙
 (2)日本文化に関する調査・研究
 (3)その他この法人の目的を達成するために必要な事業

 <有斐斎(ゆうひさい)>
 「有斐斎」は、皆川淇園の号の一つ

 <チャカポン>
 茶道歌道に関して開催されている講座の名称
 「チャカポン」とは、井伊直弼のあだ名
 茶の湯歌道、ポンとなるの鼓の音から由来している

 <建物や庭園>
 茶室がある数寄屋建築と、南北に広がる茶庭がある
 京都市の「京都を彩る建物や庭園」に認定されている

【皆川淇園弘道館址】

 <標石「皆川淇園弘道館址」>
 上京区上長者町通室町西入北側
 上長者町通側の弘道館前に建てられている
 大正年間(1912年〜1926年) に建てられたもの

 「平安人物志(1768年(皇紀2428)明和5年刊行)」によると
 皆川淇園の邸宅が「中立売室町西入町」にあり、弘道館はその西隣に建てられたとあり
この石標の位置は不正確とされる

【弘道館へのアクセス】

 市営地下鉄 烏丸線 丸太町駅もしくは今出川駅 徒歩約10分


【京都検定 第16回1級】

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