西陣織あさぎ美術館(にしじんおりあさぎびじゅつかん)は、四条烏丸付近にある美術館
日本が世界に誇る西陣織の素晴らしさ、美しさを発信すべく西陣織に特化した美術館
日本画、印象派の作品などの名画が西陣織で表現されている
世界最高の織技術1800口織ジャガードを駆使して精緻を極めた織の芸術 西陣織により表現された名画が展示されている
仏教美術、日本画、印象派の作品なども西陣織で表現されている
<美術絵画織「ひまわり」>
ゴッホのロンドンナショナルギャラリー蔵の4点目のひまわり
明るい黄色などの大胆な色使いと、力強く激しいブラシストロークを西陣織のさまざまな織技法をつかって表現されている
<美術絵画織「睡蓮の池」>
モネが邸宅に日本の太鼓橋をまねて作ったとされる橋を描いたロンドンナショナルギャラリー蔵の作品
<美術絵画織「ブージヴァルのダンス」>
ルノワールが、パリのセーヌ川沿いにあるブージヴァルで踊る男女を描いた傑作
印象派ならではの光を感じる明るくやわらかなタッチを、西陣織の織技法を駆使して鮮明に織り上げられている
<西陣極細織額装「風神雷神図」>
俵屋宗達の国宝「風神雷神図屏風」(建仁寺蔵)を純金箔を用いて精緻に織り上げ、額装にされている
<西陣極細織額装「紅白梅図」>
尾形光琳の国宝「紅白梅図屏風」(MOA美術館蔵)をもとに、純金箔をつかって精緻に織り上げ額装にされている
<西陣極細織掛け短冊「酒井抱一 花鳥十二ヶ月画帖」>
宮内庁蔵の皇室の至宝とされる江戸琳派の巨匠 酒井抱一が描いた「十二ヶ月花鳥図」
純金箔、プラチナ箔を用いて織り上げ、掛け短冊にされている
<西陣極細織掛軸「燕子花図(右隻)」>
尾形光琳の国宝「燕子花図屏風」を、純金箔をつかって精緻に織り上げ掛軸にされている
<西陣極細織掛軸「十三仏 般若心経」>
京都国立博物館所蔵の伝空海「般若心経」をもとに、表装の掛軸として仕上げられている
いつまでも変わることのない純金箔、純金糸が使用されている
<西陣極細織掛軸「南無阿弥陀仏 二十五菩薩」>
中心に高野山真言宿老建部 快運大僧正筆の墨跡を、純金糸で、
周りの仏説阿弥陀経、二十五菩薩と阿弥陀如来には純金箔を使用して織り上げた京表装の掛軸
<西陣極細織掛軸「阿修羅像」>
奈良県興福寺に所蔵される国宝 阿修羅像を、純金箔を用いて写実的に織り上げ、掛軸にされている
<尾形光琳「紅白梅図屏風」丸帯>
尾形光琳の代表作 国宝「紅白梅図屏風」をもとに、装いの最高峰である第一礼装の丸帯として豪華に創作した作品
<西陣織 丸帯「酒井抱一 桜図楓図屏風」>
2020西陣織大会 京都商工会議所会頭賞 受賞
縦糸は純金箔を、緯糸は純金箔とプラチナ箔を潤沢に使用し、1800口織ジャガードで織り上げている
<1800口織>
織物は、経糸と緯糸が重なり織絵柄ができあがる
1800口とは、経糸と緯糸が交差する点が袋帯巾(約30cm)に1800点ある
西陣の一般的な織物は400口、600口、900口織ジャガードで製織されている
1800口織ジャガード織機を駆使することで、織物でも絵に描いたような立体的な表現が可能となった
西陣織では、20以上の専門業者が関わって、それぞれの工程を独立して分業されているのが特徴
<図案>
図案家によって、帯の原寸大で描かれる
<紋意匠作成>
経糸と緯糸が交差する点を1mm四方の方眼紙で表したのが紋図(織物の設計図)となる
図案を拡大して方眼紙に写しとられる
<紋意匠図>
織組織を指示するために、ひとマスごとに塗り分けが行われる
丸帯一本あたり、縦約15m×横約1.8mの紋意匠図が必要になる
<生糸選定>
意匠にふさわしい糸を、風合いや太さなどにより選定する
<精錬・糸染>
生糸についた汚れや油を取りのぞき、絹のしなやかさを引き出し、紋意匠にあわせて手染めする
<整経>
経糸(たて糸)に使うために、染め上った糸を、糸枠に巻き取る
次に、多くの糸枠を並べて、大きなドラムに再度巻き取る
<糸繰・管巻き>
染色された緯糸(よこ糸)を扱いやすいように糸枠に巻き取る
次に、杼(ひ)に入れるために管(くだ)に巻き取る
<製織>
熟練した織り手の技術により、1800口織ジャガードの丸帯織機で織り上げられる