琴引浜(ことひきはま)(Kotohiki Hama)
所在地:京丹後市網野町掛津地区(かけづちく)と遊地区(あそびちく)
地図情報
天然記念物および名勝
面積:1,548,889.72m2
延長:約1800m
全国白砂青松百選
日本の音風景百選
日本の渚百選
琴引浜(ことひきはま)は、京丹後市(旧網野町)の北東部にある、日本最大級の鳴き砂がある全長1.8kmの砂浜
白砂青松が美しい海岸
鳴き砂の浜としては全国で初めての天然記念物に指定される
京都府の天然記念物指定は、28年ぶりとなる
【鳴き砂】
鳴き砂とは、特異な発音特性を有する石英質(せきえいしつ)の砂
この砂の上を歩いたり、棒などでつつくと「キュッ、キュッ」という美しい音を発する珍しい現象とされてきた
「鳴り砂」「歌い砂」「音楽砂」「琴砂」などとも称される
鳴き砂は、石英質の砂が存在し、波浪や風の作用などで砂粒の淘汰と表面が削られて磨かれ、
土砂やゴミなどの異物が混入されない海岸で形成される
磨かれた石英質の砂が互いに擦れあって独特の音色を奏でる
琴引浜は、高温石英が約50%含まれ、粒がよく揃った丸みのある形状が特徴
雨の翌日や湿気が多い日などは鳴きにくい
一年を通じて春が、一番よく鳴くといわれている
<天使の涙>
琴引浜の高温石英の別称
<微小貝>
大きさが数mm以下の微小貝が数百種類ほど生息している
<有孔虫>
原始的な生物である有孔虫も生息している
<雲根志(うんこんし)>
江戸時代の科学者である木内石亭(きうちせきてい)の著書
琴引浜の鳴き砂のことも記されている
鳴き砂の形成には、地先海面の水深約10mの区域において波により砂が洗浄されることが必要であるとされ、
地先海面の一定区域を含め指定されている
琴引浜の背後に広い範囲で残っている、一万年以上前に形成された古砂丘も指定区域とされている
<
細川幽斎>
根上がりの 松に五色の 糸かけ津 琴引き遊ぶ 三津の浦浜
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細川ガラシャ>
名に高き 太鼓の浜に 聞く秋の 遠にも渡る 秋の夕さめ
<
与謝野鉄幹>
遠く来て我が行く今日の喜びも ともに音を立つ琴引の濱
<
与謝野晶子>
おく丹後おくの網野の浦にして 入日をおくる旅人となる
人踏めば不思議の砂の 鳴る音も寂しき数の北の海かな
【その他】
<鳴き砂文化館>
鳴き砂の展示施設、鳴き砂保護の拠点施設、木造2階建て
財団法人日本ナショナルトラストにより建設された
各種の鳴き砂の体験、全国・世界の鳴き砂の展示、
琴引浜の微小貝・海浜植物・漂着物の展示などが行われている
<遊歩道>
琴引浜の西にある、掛津から小浜に抜ける海岸線の2.4kmの遊歩道
<砂方浜>
琴引浜の東隣にある鳴き砂の浜
<ロケ地>
琴引浜は、映画・ドラマ・CFのロケ地にもよく使われている
【琴引浜へのアクセス】
北近畿タンゴ鉄道宮津線 網野駅より丹後海陸交通バス 約15分
峰山駅より丹後海陸交通バス 約35分
【京都検定 第22回3級】
【京都検定 第4回1級】