<すすき塚>
了徳寺の前庭にある
<親鸞聖人の故事>
鎌倉時代中期
1252年(皇紀1912)建長4年冬
関東から帰京した親鸞聖人が、愛宕山山中の月輪寺の法然上人の旧跡を訪れた
帰りに、鳴滝の里に立ち寄り、村人を集めて念仏をとなえた
この時、親鸞聖人の説法を聞いて、村人たちは「ありがたい、ありがたい」と感激して帰依したといわれる
初冬のことであり、おもてなしをする物もなく、村の里で豊富にとれる大根を鍋にかけ、
塩炊きの大根を煮て、輪切りにして出した
聖人は、とても満足された
親鸞聖人はお返しにと、形見に書をしたためようと思ったが、筆も墨もなかった
村人はあわてたが、
親鸞聖人は、鍋のススをかわらでかき集めて墨を練り上げ、庭に出てススキの一穂を筆代わりにして
念仏をすらすらと書き上げ、帰っていかれた
<すすきの名号>
「帰命尽十方無碍光如来」の十字
(きみょうじんじっぽうむげこうにょらい)
「阿弥陀如来に身を委ね、心の拠り所とする」という意がある
<蓮如上人の名号>
室町時代
蓮如上人が、親鸞聖人を偲んで訪れて、書き残した書
「南無阿弥陀仏」の六字
<鳴滝の大根焚き>
12月9日、10日に行われる報恩講
約3500本もの篠大根が、檀家信徒の奉仕により、前日の早朝から直径が1mもある大鍋で煮込まれて振る舞われる