教行信証(きょうぎょうしんしょう)

正式名称:顕浄土真実教行証文類

著者:親鸞聖人浄土真宗の宗祖)

巻数:6巻

略称:教行証、教行証文類、広文類、本典

所蔵:東本願寺(真宗大谷派)
 教行信証(きょうぎょうしんしょう)は、親鸞聖人が著した、浄土真宗の立教開宗の根本聖典

【教行信証の内容】

 浄土真宗の教法の綱格を示した根本聖典
 全6巻
 「無量壽經」を唯一の根本聖典とし、教・行・信・証・真仏土・化身土の構成で、この世での往生成仏が体系的に説かれている

 <教>
 釈迦の説いた「無量壽經」
 本願を宗とし、名号を体とする釈迦が、この世に生まれた本懐の教であるとする
 この経に説かれた法義が、行信証の因果となる

 <行>
 本願の名号
 破闇満願の本願力の働きをもち衆生を往生成仏せしめる行法

 <信>
 行法を領受した三心即一の無疑の信心
 この信の体が名号で、仏の大智大悲心でもあり、涅槃のさとりを開く因となり「信心正因」という

 <証>
 行信の因徳が仏の果として現れる「験現」
 「涅槃」とも「滅度」とも称される

 <真仏土>
 証の現れる光明無量・寿命無量の大涅槃の境界

 <化身土>
 権化の教と、邪偽の教を区分し明かされている

【坂東本(国宝)】

 坂東本(国宝)は、浄土真宗の宗祖 親鸞聖人が記した「教行信証」の自筆本

 現存する親鸞聖人の唯一の真筆の書

 坂東報恩寺を経て、東本願寺(真宗大谷派)が所蔵している

 <修復事業>
 2003年(皇紀2663)平成15年7月
 宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌記念事業として、約2年かけて坂東本の修復が行われた
 先のとがった木や象牙などで紙にくぼみを付ける「角筆」の書き込みが約700カ所見つかり、
それらも親鸞聖人の直筆の可能性が高いとされる

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