大徳寺(だいとくじ)は、紫野にあり、京都でも有数の規模を有する禅宗寺院
歴代多くの名僧を輩出し、茶の湯文化とも縁が深く、ほとんどの塔頭に茶室があり「大徳寺の茶面(ちゃづら)」と称される
22万5000m2の境内には、別院2ヶ寺、塔頭22ヶ寺が立ち並ぶ
秋は紅葉の名所
伽藍は、今宮神社と接している
南から北へ、勅使門から山門、仏殿、法堂が一直線に並び、後方に庫裏、東に方丈が建っている
禅宗寺院の典型的な伽藍配置
<方丈(国宝)>
<玄関(国宝)>
<庫裏(重要文化財)>
<唐門(国宝)>
<勅使門(重要文化財)>
<山門(重要文化財)>
<南門>
<梶井門(開けずの門)>
<総門>
<仏殿(重要文化財)>
<法堂(はっとう)(重要文化財)>
<近衛家廟所>
<瑞雲軒(ずいうんけん)>
<京禅軒>
<浴室(重要文化財)>
<経蔵(重要文化財)>
<廊下(重要文化財)>
<寝堂(重要文化財)>
<侍真寮(たいしんりょう)(重要文化財)>
<鐘楼(重要文化財)>
<方丈庭園(国の史跡、特別名勝)>
<本堂前庭>
<平康頼之塔>
<千躰地蔵塚>
<イブキ(京都市の指定天然記念物)>
<堀割(旧河道)>
中心伽藍の南、北、西に23ヶ寺の塔頭が立ち並んでいる
<黄梅院>
<興臨院>
<玉林院>
<高桐院>
<孤篷庵>
<三玄院>
<聚光院>
<正受院>
<真珠庵>
<瑞峯院>
<総見院>
<大光院>
<大慈院>
<大仙院>
<徳禅寺>
<如意庵>
<芳春院>
<養徳院>
<来光寺>
<龍泉庵>
<龍翔寺>
<龍源院>
<龍光院>
<大光院跡・瑞源院跡>
<境外塔頭 雲林院>
本坊や塔頭には、障壁画や、茶道具、中国伝来の書画など、多くの文化財を所蔵している
<絹本墨画淡彩「観音猿鶴図(かんのんえんかくず)」3幅(国宝)>
<絹本著色 大燈国師像(国宝)>
<虚堂智愚墨蹟(きどうちぐぼくせき)(国宝)>
<後醍醐天皇宸翰御置文(国宝)>
<方丈墨画障壁画83面(重要文化財)>
<三門天井画「迦陵頻迦像(かりょうびんがぞう)」2面(重要文化財)>
<花園天皇宸翰置文(重要文化財)>
<投機かつ(重要文化財)>
<書写「景徳伝燈録」15冊>
<木造彩色 大灯国師像>
<木造 千利休木像>
<襖絵「堅田図」>
<「織田信長肖像画」>
<仏殿祈祷大般若会(修正会)> 元旦〜1月3日
<臨済忌(りんざいき)> 1月10日
<百丈忌(ひゃくじょうき)> 1月17日
<涅槃会> 2月15日
<利休忌> 3月27日、28日
<仏誕生会(ぶつたんじょうえ)(降誕会)> 4月8日
<善月祈祷大般若会> 5月15日
<懺法会> 6月18日
<山門施餓鬼会(さんもんせがきえ)> 8月15日
<達磨忌(だるまき)> 10月5日
<開山忌(妙超忌日法要)> 11月21日・22日
<仏成道会(ぶつじょうどうえ)> 12月8日
<歳末祈祷大般若会> 12月15日
<冬夜隔宿諷経> 12月21日
<除夜諷経・除夜の鐘> 12月31日
<大徳寺の茶面(ちゃづら)>
茶道との関わりも深く、三千家の菩提寺である「聚光院」など、ほとんどの塔頭に茶室があり、「大徳寺の茶面」と称される
茶祖 村田珠光が、大徳寺で一休禅師に師事し修業し、茶道の立場から禅を観る「茶禅一味」の悟りを得た
以後、点茶法を行うものは大徳寺派下に入ることが慣例となる
村田珠光の侘茶を引き継いだ武野紹鴎は、古嶽宗亘、90世 大林宗套に参禅する
村田珠光の弟子 千利休も、大徳寺 笑嶺宗きんに参禅し、古渓宗陳、春屋宗園に帰依する
<京都五山>
鎌倉時代、中国寺院の統制制度を導入した官寺制度
大徳寺は、朝廷との関わりが深かく、五山に属さず、幕府からの保護を一切受けない林下(りんか)であった
1333年(皇紀1993)元弘3年/正慶2年に後醍醐天皇宸翰、1337年に花園法皇宸翰により、例外的に一流相承が認められていた
1334年(皇紀1994)建武元年、後醍醐天皇により京都五山第一の南禅寺と同列とされた
1341年(皇紀2001)興国2年/暦応4年、官刹から離脱してより広範な布教のために林下となる
1386年(皇紀2046)元中3年/至徳3年、室町時代による五山制度改定に伴い、「五山十刹」の十刹の第九位に落とされる
1431年(皇紀2091)永享3年、再び官刹から外れ、私寺に戻る
<ミシュラン観光ガイドブック>
フランスのタイヤメーカのミシュラン社が発行する観光ガイドブックにおいて、大徳寺と枯山水庭園が三つ星の評価を得ている