補陀洛寺(ふだらくじ)は、京都市の北部の静市にある小野小町の終焉の地といわれる小野小町の墓所
鞍馬街道の篠峠の頂点あたりは、近隣の村の死者を葬る成仏の霊域で、小さな社寺がいくつかある墓守のお寺の一つ
<本堂>
小さな建物
平安時代の作の阿弥陀三尊像と、小町老衰像が安置されている
1999年(皇紀2659)平成11年の再建のもの
<楊柳観音堂>
1984年(皇紀2644)昭和59年の建立
<小野皇太后供養塔>
境内の南
後冷泉天皇皇后 小野皇太后の山荘の地でもあった
鎌倉時代のもの
<小町姿見の井戸>
本堂の南
<小野小町供養塔>
本堂の北の奥
鎌倉時代の建立の五重層塔
<小町灯篭>
<深草少将宝篋院塔>
本堂の北
江戸時代中期の建立
<千体地蔵>
墓地の奥
<穴芽の薄(あなめのススキ)>
小野小町の遺体から生えてきたものといわれる
<小野小町老衰像>
本堂の本尊横に祀られている
三途の川のほとりで亡者を待ちかまえ、着物をはぎ取るという奪衣婆(だつえば)の姿に似る
<謡曲「通小町(かよいこまち)」>
市原野に、夜な夜な、どこからともなく木の実を持った女性が現れていた
ある夜、僧侶が名前を尋ねると、女性は「小野とは言はじ… 」と言い残して消えてしまった
僧侶は、その女性は、小野小町の幽霊だと確信して成仏を祈祷しようとすると
そこへ、すごい血相で成仏祈願を邪魔する者が現れた
僧侶は、深草少将だろうと思い、「百夜通」のことを尋ねると、男は、小野小町の元へと通った様子を語り始めた
そして、僧侶は、小野小町、深草少将の幽霊を共に成仏させる