福勝寺(ふくしょうじ)は、出水通を千本通から西に入ったところにある寺院
七番町は、桃山時代の聚楽第の武家町跡
周辺にも各宗派の寺院がいくつもあり「てらまち」とも称される地域にある
<筋塀(すじべい)>
皇室にゆかりのある寺院として最高格式を表す黄色の築地塀で5本の白い水平線が引かれている
<総門>
<山門>
九条家屋敷の門だったとわれる
寺紋「下がり藤」は九条家菩提寺であったことにちなむ
節分会(2月節分)のときにだけ開門される
<本堂>
本堂脇壇の聖観音菩薩は、洛陽三十三所観音巡礼第29番札所の札所本尊
<十三重石塔>
<庫裏>
<桜の巨木>
後西天皇が、聖観音菩薩の祈願成熟のお礼として、紫宸殿前の左近の桜の分木を寄進した
以来、桜寺とも称される
<墓地>
江戸時代の医者 中山玄亭のお墓
幕末維新尊攘派の町人 古高俊太郎、妹 古高智恵のお墓
<本尊 薬師如来>
かつて洛西の法華山寺 峯の堂になったもの
「峰薬師」と称される
鳳来寺(愛知県新城市)と法来寺(羽曳野市)の本尊の薬師如来と同木同作であり、利修仙人の作といわれる
鎌倉時代に奈良 東大寺大仏の再建のときに、重源の所有となって諸国を遍歴する
1331年(皇紀1991)元徳3年/元弘元年
後醍醐天皇らによる元弘の乱のときに遷されたといわれる
京都十二薬師の一つ
60年に一度だけ開帳される
<聖観音菩薩>
本堂の脇壇に祀られている
聖徳太子の作といわれる
後西天皇の勅願を受け、その願いが成就されたため、
「観世音菩薩」の名号と、紫宸殿左近の桜の分木が贈られたといわれる
<聖歓喜天像>
弘法大師の中国 唐で師として仕えた清龍の三蔵国師 恵果和上が臨終間際に空海に伝授されたもの
<不動明王>
空海の作ともいわれる
「牛皮不動」とも称される
名不動の一つとされる
<聖歓喜天縁日>
毎月1日と16日
本堂内の参拝が行える
<節分会>
2月節分の日
山門が開かれ、瓢箪が公開される
弘法大師が唐 青龍寺で恵果和上により伝授された如意宝珠と歓喜天の秘法でもって大寒より七日間祈祷されたひょうたん守
(宝珠尊融通御守)が授与される
融通がきく、意のままに様々な願いをかなえる宝という意味がある
宝珠は、下部が球形で上部が円錐形に尖った形で、球形を二つ重ねた瓢箪の形に似ていることから
御守に瓢箪が用いられるようになったといわれる
<千生瓢箪(せんなりびょうたん)>
瓢箪は種が多いことで子孫繁栄、武勲(ぶくん)が増えるという願いを込め、太閤 豊臣秀吉の旗印となり、
馬印である「千生瓢箪(せんなりびょうたん)」を図案化したともいわれる
豊臣秀吉の成功から、瓢箪は、商売繁盛、開運出世にご利益があるとされる