遍照寺(へんじょうじ)は、嵯峨野の広沢池の南にある寺院
毎年、8月16日19:00から広沢池で、精霊送りの灯籠流しが行われる
創建時に造られたという重要文化財の不動明王坐像は、「広沢の赤不動さん」と称される
交通安全や厄除けのご利益があるといわれる
かつては、広沢池の池畔に多宝塔・釣殿など多くの建物があった広大な寺院だった
広沢池の観音島には、金色の観世音菩薩が祀られていた
<護摩堂>
昭和時代の建立
<客殿>
1997年(皇紀2657)平成9年の建立
<庫裡>
1997年(皇紀2657)平成9年の建立
<冨岡稲荷>
遍照寺の北隣の稲荷古墳の上に立つ
祭神:正一位 冨岡稲荷大明神
創祀は不詳
稲荷古墳は、元は約25mの円墳だったが、現在は削られて楕円形になっている
中に横穴式石室が埋まっている
<木造 十一面観音菩薩立像(重要文化財)>
本尊
創建当時に、定朝の父親 康尚により造られたといわれる
<木造 不動明王坐像(重要文化財)>
創建当時に、定朝の父親 康尚により造られたといわれる
<大黒天坐像>
像高約30cm、右手に金嚢(財布)、左手に宝棒を持つ大黒天
「嵯峨野大黒天」「無動大黒天」と称される
京都六大黒天霊場第4番
<不動護摩>
毎月28日午前10時より
<春季大祭・柴燈護摩供> 4月29日
<開山忌> 6月12日 開山 寛朝大僧正の命日
<広沢池灯籠流し> 8月16日19:00
<和歌>
後宇多天皇
「こころざし 深く汲みてし 広沢の 流れは末も 絶えじとぞ思ふ」
<寛朝僧正(かんちょうそうじょう)>
一品式部卿敦実親王の二男で、宇多天皇の孫
真言宗広沢流の流祖
真言密教の秘法を極めて、真言宗で始めて大僧正となる
939年(皇紀1599)天慶2年
朱雀天皇の勅命により、下総国(千葉県)で平将門の乱平定の祈祷をしたところ、霊験により乱が治まったといわれ、
東国鎮護のために成田山新勝寺を建立された
981年(皇紀1641)天元4年
円融天皇が病気となり、宮中で、寛朝僧正により病気平癒の祈祷がされ、眼前に不動明王が現れ、
円融天皇の病気が平癒したといわれる
987年(皇紀1647)永延元年
一条天皇の勅命により、寛朝僧正が、六大寺の僧を東大寺大仏殿に集め降雨の祈願をしたところ、
翌日の夕刻に、奈良大仏殿に大雨が降ったといわれる