円爾弁円(えんじべんえん)は、鎌倉時代中期の臨済宗の僧
摂政 九条道家に招かれて上洛して、九条道家が建立した東福寺の開山となる
花園天皇から「聖一」の、日本最初の国師号が贈られる
<頂相(肖像画)>
南禅寺天授庵などが所蔵
その他、比較的多く残っている
<自賛像>
南禅寺天授庵の重要文化財
万寿寺の重要文化財(京都国立博物館に寄託)
東福寺に4点が残されている
<直筆の遺偈>
東福寺に残されている
<聖一派>
学僧の指導にも努めたといわれる
東山湛照、白雲慧暁、無関玄悟など、後の五山禅林の発展に大きく影響を与える弟子を輩出した
学風は、客観性・包容性に富んだものであったといわれる
<静岡茶(本山茶)の始祖>
晩年
故郷の駿河国に戻り、母親の実家近くの蕨野に、
宋から持ち帰った茶の実を植えさせ、茶の栽培も広めたことから静岡茶(本山茶)の始祖とも称される
墓所ともなった「医王山回春院」の名前は、茶の持つ不老長寿の効能にちなむといわれる
円爾の誕生日である11月1日を「静岡市お茶の日」に制定されている
<博多祇園山笠の創始>
円爾が、宋から帰国し上陸地の博多にて承天寺を創建し、
疫病が流行していた博多で、博多町人に担がれた施餓鬼棚の上に乗り、
水を撒きながら疫病退散を祈祷したのが山笠の始まりとされる
櫛田神社の祭事であるが、山笠が承天寺前をコースとし、各舁き山により承天寺にも奉納される